
2004年06月19日
十三人の刺客
Posted by ag at 23:33/ カテゴリー: MOVIE
サッカー観戦でヘロヘロだが、DVD(+HDD)レコーダーに溜まっていた工藤栄一監督の『十三人の刺客』(1963・東映)を見る。
東映の時代劇や任侠モノは、その勧善懲悪の図式が驚くほどキッチリ抑えられている。主人公、脇役、悪役、悪脇役(つまり忠臣蔵で言うと清水一学みたいなモン)がそれぞれのキャラクターを存分に発揮し、そのコラボレーションを画面にめいっぱい繰り広げてくれる。
主人公の正義感、脇役の潔さ、悪役の傍若無人、悪脇役の理不尽なまでの侍従。
特に、やっぱり一番のキーとなるのが悪役。ここのキャスティングやキャラクター設定をミスれば、ほとんどと言っていいほどその映画は失敗する。悪役を演じる俳優が、あまりにも傲慢で、あまりにも下品で、あまりにも残忍で、観ているものにとって生理的に受け付けなくなるほど、もう憎たらしくて憎たらしくて堪らなくなればなるほどその映画は出来がイイ。
この『十三人の刺客』では、悪役である殿様を菅貫太郎が演じる。目がトロンとして表情がない。口には締まりがなく、ニヤリと笑うとやけに下品だ。女は寝取るし、その夫はいとも簡単に刺し殺すし、その一族郎党、赤ん坊まで根絶やしにしてしまう。

素晴らしい!
『十三人の刺客』は片岡千恵蔵、内田良平、月形龍之介、西村晃も良いんだが、菅貫太郎あってこそだと思う。