
2004年08月23日
ラドクリフの涙
Posted by ag at 15:51/ カテゴリー: SPORTS
世界記録を出したロンドン・マラソンでの、頭を振って、両腕を掻き上げるように走るポーラ・ラドクリフの走法を見れば、いくら温度が高いからといっても、いくら起伏が激しいからといっても、このアテネ・オリンピックもその走法で押し切っちゃうんじゃないかとなんとなく思っていた。日本の選手は銀か銅あたりに運良く潜り込めればなあ、とおぼろげに考えていた。ところがやっぱりマラソンはそんな簡単なもんじゃなかった。
ラドクリフは、たとえこんな起伏の激しいコースでも記録を狙って飛び出すべきだったのかもしれない。それが自分のマラソンのリズムだから。でも、そんなことをしたら最後まで絶対に持たない。じゃあ、勝負にこだわるべきだったのか? いや、それも経験がない。ラドクリフの過去3回のレースはいずれも記録を狙うレースだったので勝負の駆け引きをしたことがない。よくよく考えると彼女は八方ふさがりだったのだ。
いくら世界記録を樹立したとはいえラドクリフはまだマラソンのアマチュアだった。記録を狙うだけでなく、いろんなコース、いろんな勝負をもっとするべきだった。ヘルニアなどを患って思うようにレースを組めなかったのかもしれないんだけど。そこを冷静に分析していれば、エントリーするのはマラソンではなく1万メートルの方だったのかもしれない。36km地点で見せたラドクリフの涙は、世界記録が過信となってマラソンをなめてかかったことに対する自分の不甲斐なさを恥じる涙だったのかも。
ところで野口みずきを追走するヌデレバは凄かった。スピルバーグの映画「激突」のタンクローリーのようで恐かった。