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 2004年10月08日
 本を読む場所
Posted by ag at 22:43/ カテゴリー: TOWN

24時間営業のカフェでヘンリー・ミラーの小説「北回帰線」を読んでいる男がいる。それを見て、一つ向こうの席に座っている女が「私もその本、好きだわ」と声をかける。

何気ないシーンが延々と頭にこびりついていることがある。これはそんなシーンの一つ。映画はマーティン・スコセッシ監督の『アフター・アワーズ』。男がグリフィン・ダンで、女がロザンナ・アークェット。もしかするとスコセッシの映画の中では、『タクシー・ドライバー』や『レイジング・ブル』よりもこの映画が一番好きなのかも。とにかく変梃な映画だから。変梃な映画だからこそ当を得ているとも言えるし。いまの世の中は変梃な世の中だ。

それで、そんなカフェで本を読みたいと思うのだが、日本にはなかなか該当するところがない。いわゆる喫茶店ではなくて、もっと無機質なだだっ広いカフェ。真夜中なのに煌々と灯りが点っているようなカフェ。スターバックスやドトールのような感じじゃなくて、もっと平面な感じで、テーブルが四角で、明るくて、あんまり流行っていないようなチェーン店のカフェ。アメリカ映画にはよく出てくる。

まあ、日本にはそんなカフェは無いので、マクドナルドやロッテリアで代用している。スターバックスやドトールよりも、こっちの方が無機質な感じがするから。昨日も打ち合わせの場所へ行く前に、九段下のマクドナルドでローレン・バコールの自伝「私一人」を読む。別に、一つ向こうの席に座っているロザンナ・アークェットのような娘が「用があったら口笛を吹いて」と声をかけてくれたりはしない。

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