
地震が起きて、香田証生さんが殺されて、そしてアメリカ大統領選挙にブッシュが勝って、またド〜ンと気分が落ち込んで真面目モード。
最近とみに感じることは、情報が瞬時に世界隅々へ行き渡ることが良いことなのかどうなのかということ。こんなインターネットの恩恵を受けていながら、いろんな弊害を生み出している起因は、この瞬時に“繋がる”ことなんじゃないのかなあ、と思いはじめている。
例えば今回の新潟の地震では、住民の人が何に困っているのか瞬時に報道されたりする。まだ断水しているところはどの地区だとか、今日はおにぎり一個しか配給されなかったとか、避難している体育館の床は冷たいとか、その情報たるやすさまじい。おそらく20年も前だったら、たとえどんな大地震があったとしてもこんな詳しい報道はされなかったに違いない。あっても、新聞の小さな囲み記事だったり、その情報が伝播されたころはもう事足りていたりしたはずだ。
もちろんそんな報道から善意が生まれる。優太ちゃんが助かったという感動も生まれる。情報を多く流せば流すほど住民の人がいろんな恩恵を得る機会が増えるのは確かなんだと思う。義援金も増えるし、各地からの支援物資も多数届くことになるんでしょう。それによって死ぬところを助かったりもするんじゃないかと思う。
でもねえ、なんだろう、すっごく微妙なんだけど、そういう報道が自然だとはとても思えない。じゃあ、住民の人たちはのたれ死にすればいいのか、って言われてしまうと、そうじゃないことは確かだ。じゃあ、どうすればいいんだ! と詰問されればグウの根も出ない。う〜ん、こんなことを秋の夜長、延々と考えていると気分がドンドン沈む。
さらに追い打ちをかけるように、ネットじゃあ、香田さん殺害シーンのビデオが出回っているらしい。そしてそれを見て愉しんでいる輩もいるらしい。そんなシーンをDVDにしてネットオークションに出すヤツも現れた。ドンドン、ドンドン落ちていく。船体の軋みは堪えがたいほどの轟音に。マリアナ海溝へと落ちていく。
繋がってウィルス(実際のも、コンピュータのも)がはびこる。
繋がって集団自殺できる。
繋がってテロリストがやって来る。
繋がって環境破壊が進む。
う〜、もう切ろう。スイッチを切ろう。でも、切れない。もうすでに身体に毒が廻ってしまっているからだ。「その者青き衣をまといて金色の野に降りたつべし、失われた大地との絆をむすばん」。それを浄化できるのは王蟲のみだ。