
監督:松江哲明
出演:林由美香、ユ・ジンソン、入江浩治、キム・ウォンボギ、カンパニー松尾、いまおかしんじ、平野勝之、柳下毅一郎、中野貴雄、野平俊水、華沢レモン、柳田友貴
制作:『あんにょん由美香』フィルムパートナーズ/2009
URL:http://www.spopro.net/annyong_yumika/
場所:ポレポレ東中野
林由美香というピンク映画の女優が死んだとき、その死を悲しむ映画ファンが大勢いた(主に雑誌『映画秘宝』のまわりあたりなのかなあ)ことに驚いた。追って「女優・林由美香」という本が柳下毅一郎の監修のもとに発売されたので、彼女の人気の秘密は何なのかちょっと読んでみようという気にもなったんだけど、残念ながら読むにはいたらなかった。
そして、彼女の死から4年が経って、林由美香を題材にしたドキュメンタリーが制作された。まだまだ林由美香を引きずっている人たちが大勢いるんだということで、今度はその映画を観てみた。
で、彼女の人気の秘密がどこにあるのかという視点で意気込んで見たみたら、韓国のピンク映画(というかVシネマみたいなもの)になぜ林由美香が出演したのか? という切り口で始まったので、ちょっと腰砕けになってしまった。もちろん彼女の魅力を語るためにそのような手法を取ったんだろうけど、う〜ん、バランスとして、韓国のスタッフが日本人の女優を使って、韓国人俳優に日本語を話させる映画を、韓国映画界およびテレビ界の他の誰よりも先駆けて制作するに至ったのかという興味のほうが勝ってしまってる。
撮影されなかったラストシーンを当時の日韓スタッフで再現させて、「純子(林由美香が演じた役名)は誰のものでもない」という台詞を言わせて、それを死んだ林由美香とオーヴァーラップさせるのもちょっと強引。だったら、カンパニー松尾やいまおかしんじや平野勝之にずっとタラタラ思い出を語らせただけのほうが良かったに。
これは、平野勝之のドキュメンタリー『由美香』を観てから、柳下毅一郎監修の「女優・林由美香」を読まないと、彼女の魅力はわからない。