
監督:ケニー・オルテガ
出演:マイケル・ジャクソン
原題:Michael Jackson's This Is It
制作:アメリカ/2009
URL:http://www.sonypictures.jp/movies/michaeljacksonthisisit/
場所:新宿ミラノ2
マイケル・ジャクソンが亡くなってすぐに、こんなに短い時間でコンサートのリハーサル風景をまとめて映画にして公開なんて、なんとかしてマイケルが死んでしまった損失を取り戻そうとしている人々の魂胆が丸見えで、そんなに大した映画ではないだろうと高を括っていたんだけど、実際に観てみるとおもったよりも面白いドキュメンタリーだった。
リハーサルなので、マイケルはフルボイスで歌ってないし、パフォーマンスも100%の力を出しているわけじゃない。だからこの映画は決してコンサート・フィルムじゃなくて、あくまでもコーサートが形作られて行く過程を追ったドキュメンタリー・フィルムだった。でも考えてみたら、フェリーニの『オーケストラ・リハーサル』のようなクラシックのリハーサルを追っかける映画は今まであったけど、ポップスやロックのコンサートのリハーサルを追っかける映画を今まで観たことがなかったので、その点でも新鮮で面白かったんだとおもう。
それからやっぱりマイケル・ジャクソンの楽曲が持つパワーと、それを色々な趣向で見せようとしているスタッフの風景が良かった。蜘蛛のロボットが出てきたり、3Dの「スリラー」を作ったり、花火が爆発したり、パワーショベルが出てきたり。特に古い映画好きとしては、リタ・ヘイワースやハンフリー・ボガートやエドワード・G・ロビンソンがスクリーン・プロセスでマイケルと共演する "Smooth Criminal"が鳥肌もの。本番ライブではいったいどんなものになっていたんだろう?
公開当初、2週間だけと言って煽っておきながら、すぐに延長してしまうあざとさはやっぱり鼻につくけど、まあ、観ておいて良かった。