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 2009年11月05日
 パイレーツ・ロック
Posted by ag at 23:59/ カテゴリー: MOVIE_Database

パイレーツ・ロック監督:リチャード・カーティス
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン、トム・スターリッジ:、ビル・ナイ、リス・エヴァンス、ニック・フロスト、ウィル・アダムズデイル、トム・ブルック、リス・ダービー、キャサリン・パーキンソン、クリス・オダウド、アイク・ハミルトン、ケネス・ブラナー、シネイド・マシューズ、トム・ウィズダム、ジェマ・アータートン、ジャック・ダヴェンポート、ラルフ・ブラウン、タルラ・ライリー、ジャニュアリー・ジョーンズ、アマンダ・フェアバンク=ハインズ、フランチェスカ・ロングリッグ
オリヴィア・ルウェリン、エマ・トンプソン
原題:The Boat That Rocked
制作:イギリス・ドイツ/2009
URL:http://www.pirates-rock.jp/
場所:新宿武蔵野館

自分の原風景になぜかイングランドの景色があって、それは間違いなく中学生の頃に観た『小さな恋のメロディ』に影響している。当時、この1971年に制作されたイギリス映画は、公開からすでに時を経ているのにTV放映などを通して、中学生、高校生を中心に絶大的な人気を得ていて、映画雑誌「ロードショー」にはその記事で埋め尽くされていたをよく覚えている。だから、自分と同じ世代の人間にとって、ロンドンの風景に郷愁を覚える人は多いんじゃないかとおもう。

『小さな恋のメロディ』の何に熱中したかというと、もちろん主演のマーク・レスターとトレイシー・ハイドもそうなんだけど、子供の気持ちを無視した大人たちの傲慢な態度に対する反発をストレートに描いた(脚本はアラン・パーカー!)部分だった。おそらく当時のアメリカン・ニューシネマに影響されたストーリーだったとはおもうけど、まるで『卒業』を想像させるラストシーンは痛快、爽快だった。それとビージーズの音楽。ファーストシーン、トレイシー・ハイドがビニール袋に入れた金魚と一緒にロンドンの街並みを歩くシーンのバックに流れる“In The Morning”なんて、この曲が流れてくるだけで切ない気持ちになってヘナヘナになるくらいだ。

この『小さな恋のメロディ』の3つの要素。イングランドの風景、既成概念に対する反発、音楽。これがぴったりはまっていたのが、1960年代に存在していた24時間ポップスばかりを流す海賊局を描いた映画『パイレーツ・ロック』だった。だから、イングランドに住んだこともないのに、まるでこの映画が描いている時代のイングランドを知っているかのような郷愁に誘われて懐かしく観てしまった。

それに海上の海賊局というのが良い。子供の頃の秘密基地をそのまま、無垢な気持ちを持ち続けたまま発展させてしまって、その中で好き放題をやっている子供のようなバカな大人たちの騒乱ぶりが画面からあふれ出ていた。そんな騒動を憧れの目を持って観てしまって、まるで一緒に船に乗ってるかのようだった。

リチャード・カーティスという監督をあまり注目していなかったんだけど、驚くほどポップにエンターテインメントしてくれている。シーンと音楽をうまく同期させたり(タートルズの“エレノア”スキーター・デイヴィスの“この世の果てまで”とか)、60年代のリチャード・レスターの映画を真似したりして、普通ならそんな部分はストーリーから浮いてしまうはずなのに、これらをスムーズに映画の中に盛り込ませていた。

ただ、惜しむらくは、当時の音楽の知識がもうちょっとあれば、もっともっとこの映画を楽しめたのではないかということ。知っているのはザ・キンクスの“オール・オブ・ザ・ナイト”やマーサ&ザ・ヴァンデラスの“ダンシング・イン・ザ・ストリート”(いや、知ってるのはデヴィッド・ボウイとミック・ジャガーのだけど)やデヴィッド・ボウイの“レッツ・ダンス”あたりのほんの一部だけだったから。これはサントラを買おう。iTunes Music Storeにあるのかな。

ag-n
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