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 2009年12月12日
 黄昏の岸 暁の天 十二国記
Posted by ag at 23:59/ カテゴリー: BOOK_Database

黄昏の岸 暁の天 十二国記著者:小野不由美
出版社:講談社文庫、講談社
購入場所:BOOK OFF 原宿店(閉店)

もたもたしている間に、新潮社の文芸雑誌「yom yom vol.12」に小野不由美の新作「落照の獄」が掲載されてしまった(そして、それを自分なりに製本までしたのに!)ので、まだ読んでいない「黄昏の岸 暁の天」と「華胥の幽夢」を急いで読むことにする。

「黄昏の岸 暁の天」は「風の海 迷宮の岸」のその後の話し。新しい王が立った戴(たい)の国では、人望も篤い新王の元に結束し、先王の失政を回復すべく急速な改革が進む。しかし、どんなに有能で魅力のある王でも、急激な変化は知らず知らずにあらぬところに負荷がかかり、いつしか大きな歪みを生ずることになってしまう、という話し。

この十二国記が好きなのは、逆説的で隠喩に富んでるからなんだろうとおもう。この「黄昏の岸 暁の天」も2001年に書かれていながら、まるで今の民主党政権のことを題材にしているように見えてしまう。民主党が全体として有能だとはおもえないけど、中には有能な議員がいるから、そんな人たちが急激な変化に翻弄されて自分を見失って行く姿をこの小説の李斎(りさい)と花影(かえい)に重ね合わせて見てしまう。

花影は言う。「朝を革(あらた)めることは必要です。旧悪を廃することも。けれども、それはこんなに急がねばならないことなのでしょうか。もっと、ゆっくりと時間をかけて、充分に吟味して穏やかに変わっていくのでは、なぜいけないのでしょう……?」

そんな声は時代の波に飲み込まれてしまう。

あとは瓦解のみ。

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