
監督:リチャード・C・サラフィアン
出演:バリー・ニューマン、クリーヴォン・リトル、ディーン・ジャガー、ビクトリア・メドリン、ポール・コスロ、ボブ・ドナー、ティモシー・スコット、ギルダ・テクスター、セヴァーン・ダーデン、デラニー&ボニー&フレンズ
原題:Vanishing Point
制作:アメリカ/1971
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場所:DVDレンタル
1980年に出版されたフィルムアート社の「70年代アメリカン・シネマ103」は、自分にとっての映画の指南書みたいな本だった。だから、この本に収められている『俺たちに明日はない』から『地獄の黙示録』までの103本の映画のほとんどを観ている。
ところが、この本の中に当然のごとく入っているリチャード・C・サラフィアンの『バニシング・ポイント』をなぜかずっと見逃していた。おそらくそれは、あまり名画座に掛からなかった所為だろうけど、時が流れてちょっと手を伸ばせばビデオやDVDレンタルで借りられる時代にも、なぜかずっとパスしていた。この映画にオマージュを捧げているタランティーノの『デス・プルーフ in グラインドハウス』を観た時も、やばい観なければ、とおもったくせにまたもやパス。なのに、この年末に突然炎のごとく、借りた。
観ようとしていたこの長い時間に、どんなストーリーなのかは何となくわかってしまっていたので、もう完全に初見の新鮮さは失われてしまっていた。でも、このシンプルさは、複雑怪奇なものを見過ぎている今の時代にはかえって新鮮かもしれない。だって、今の時代に、こんなシンプルなストーリーの映画なんて企画すら通らないだろうから。CGやVFX全盛のこの時代にこそ、もっとこんなシンプルな映画が欲しいのに。そうすればバランスが取れて、精神も安定するだろうに。
ただ、この映画のラストシーンだけは、アメリカン・ニューシネマの代名詞のようなものなので、今の時代にはちょっとキビシイかもしれない。体制に反発した結果の行き着く先が“死”ではあまりにも短絡な。シンプルが良いと言っておきながら、う〜ん、ちょっとここだけは捻りが欲しい、ゼロ年代には。ところでゼロ年代って何だ? 70年代や80年代、90年代との違いは何だろう?