
監督:ピーター・ジャクソン
出演:シアーシャ・ローナン、マーク・ウォールバーグ、レイチェル・ワイズ、ローズ・マクアイヴァー、クリスチャン・アシュデール、スーザン・サランドン、スタンリー・トゥッチ、リース・リッチー、キャロリン・ダンド、マイケル・インペリオリ
原題:The Lovely Bones
制作:ニュージーランド、アメリカ/2009
URL:http://www.lovelyb.jp/
場所:ワーナー・マイカル・シネマズ板橋
殺された女の子の視点から描かれている映画なので、暗く、切ない映画を想像して(半ば期待して)、見終わった後はどんより落ち込んで映画館を去ることを想像して(半ば期待して)いたんだけど、おもったよりも落ち込むような映画ではなかった。それは、現世と来世の狭間に展開されるイメージ世界が、不思議と観るものに安心感を与えるようなCGになっていて、例えば殺された女の子たちが畑の向こうから現れてくるイメージは、どちらかというとフィル・アルデン・ロビンソンの『フィールド・オブ・ドリームス』(1989)のトウモロコシ畑から現れるホワイトソックスの“アンラッキー・エイト”のような郷愁や許容や希望などを具現化していて、悲惨なイメージだけで終始させなかったからじゃないかとおもう。
ただ、これだけCGで緩やかな希望を与えているわけだから、犯人に天罰を下すシーンを具体的に描き出す必要性はまったく無かった。もちろん道義として犯人を逃亡したままにするのは許されないのだろうけど、もう充分に、観るもののイメージとして犯人には天罰が下っていたような気がする。そこは観客に委ねてしまっても良かったんじゃないかとおもう。
宗教的なイメージとして、この映画に描かれている灯台は仏教の三途の川のように見えるのだけれど、キリスト教のイメージとしてもこのように冥途に行く途中で越えねばならないものがあるんだろうか? そこがずっと気になってしまった。