
2010年02月22日
扉をたたく人
Posted by ag at 23:09/ カテゴリー: MOVIE_Database
監督:トム・マッカーシー
出演:リチャード・ジェンキンス、ヒアム・アッバス、ハーズ・スレイマン、ダナイ・グリラ、マリアン・セルデス、マギー・ムーア、マイケル・カンプステイ、リチャード・カインド、アミール・アリソン
原題:The Visitor
制作:アメリカ/2008
URL:http://www.tobira-movie.jp/
場所:DVDレンタル
アメリカ映画でも、非メジャー系の映画やサンダンス系の映画では時々、まるでヨーロッパ映画のような雰囲気を持つ映画が作られる。この映画もまるでドイツ映画やスウェーデン映画のような、主に北方ヨーロッパ系映画のような寒々しい色合いを出している映画だった。それに主演もリチャード・ジェンキンスという地味な俳優だし、セリフが少なく、情景描写が多く、すべてにおいてしっとりとしたヨーロッパ映画の風情だった。
とはいえ、さすがにアメリカ映画。ストーリーはハリウッド映画なみにはっきり、しっかりとしていて、見せかけだけの人生を送ってきた大学教授とアメリカに不法滞在しているシリア系青年、そしてその母親との交流が丁寧に描かれている。大学教授とシリア系青年の心が通じ合う過程に小道具として楽器を使うところや、9.11以降のアラブ系移民への不法滞在の取り締まりの厳しさなど時事問題を盛り込むのも抜け目ない。沈着冷静なリチャード・ジェンキンスがアメリカ移民局に対して激高するシーンをストーリーのピークに持ってくるのも巧いし、ラストシーンの小道具の楽器が生きてくるのも素晴らしい。
なるほど、この手のヨーロッパ映画の風情を持ちながら、ハリウッド映画なみにしっかりとストーリーを作り込んでくる映画が大好きなことがわかってきた。