
監督:ティム・バートン
出演:ミア・ワシコウスカ、ジョニー・デップ、ヘレナ・ボナム=カーター、アン・ハサウェイ、クリスピン・グローヴァー、マット・ルーカス、(声)アラン・リックマン、マイケル・シーン、スティーヴン・フライ、クリストファー・リー、ポール・ホワイトハウス、バーバラ・ウィンザー
原題:Alice in Wonderland
制作:アメリカ/2010
URL:http://www.disney.co.jp/movies/alice/
場所:新宿ミラノ1
ティム・バートンの映画は、キャラクター設定やディティールの描き方は好きだけれど、それがまとまった映画全体をあまり好きになれない、が続いていた。登場人物たちの細かい所作にこだわる描写はとても良いのに、それが動き出し、展開し、躍動する世界がどうしても好きになれなかった。それは単純に、ティム・バートンの描き出す世界観が自分には合わなかっただけなんだとおもう。ところが『チャーリーとチョコレート工場』で、うん? 全体としてもいいじゃん、に変わった。これはたぶん、ティム・バートンがほんの少し自分を捨てて、大衆に迎合する姿勢を見せたがゆえに、その一般化した部分を自分が観て、全体としてもいいじゃん、になったんじゃないかとおもう。
『チャーリーとチョコレート工場』の次の『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』では、なんだこりゃ? のいつものティム・バートンに戻ったけど、この『アリス・イン・ワンダーランド』ではまた一般大衆にすり寄って来た。一般大衆である自分はそれを観て、いいじゃん、になる。
『アリス・イン・ワンダーランド』は、「不思議の国のアリス」をベースとしつつ、テレビゲームではお馴染の“ドラゴンと剣”の話しを合体させている。“ドラゴンと剣”の部分にはまったく捻りがないんだけど、これくらい単純化したほうが、それぞれのキャラクターを生かす余裕が出てきて、全体的にバランスよくエピソードが配置できている。そしてそれが繰り広げられる世界観も(ティム・バートンにしては“こじんんまり”ということになってしまうんだろうけど)まとまってる。つまり、ティム・バートンらしさを抑えてるということになるんだけど…。
大衆にすり寄るティム・バートンが良いのか、それとも自分のやりたいことを押し通すティム・バートンの方が良いのか。嫌いな映画になってしまうだろうけど、後者の方が良いのかもしれないなあ。