
監督:スコット・クーパー
出演:ジェフ・ブリッジス、マギー・ギレンホール、コリン・ファレル、ロバート・デュヴァル、トム・バウアー、ジェームズ・キーン、ウィリアム・マルケス、ライアン・ビンガム、ポール・ハーマン、リック・ダイアル、ジャック・ネイション
原題:Crazy Heart
制作:アメリカ/2009
URL:http://movies.foxjapan.com/crazyheart/
場所:よみうりホール(試写会)
今年のアカデミー賞でジェフ・ブリッジスが主演男優賞を獲った作品。
ジェフ・ブリッジスというと、映画を数多く観はじめた頃にいつも名画座にかかっていたピーター・ボグダノビッチの『ラストショー』を思い出す。テキサスの田舎町が舞台となるこの映画の乾いた空気が、何度も観た所為なのか、なぜか自分の心像風景となって記憶されていて、閉塞感や倦怠感に襲われた時にひょっこりと顔を出す。そこには田舎町から抜け出そうとして抜け出せないでいるティモシー・ボトムズとともに必ずジェフ・ブリッジスがいる。
そう、このジェフ・ブリッジス。ちょっとべた付くような口調のセリフ回しの緩い演技。それが彼の持ち味で、こうやって過去の作品をもう一度見直してみると、今回の『クレイジー・ハート』のジェフ・ブリッジスはまるで『ラストショー』のデュアンの成長した人物のようにもおもえて来る。その一貫した演技スタイルは、幅がないと言われればそれまでなんだけど、飽きられずに観客に受け入れられて、こうやって長年続けられるのであればそれは“味”になって来る。その結果が、今回のアカデミー主演男優賞なんだとおもう。
この『クレイジー・ハート』は、表面上はジェフ・ブリッジスが演じるカントリー歌手バッド・ブレイクの再起を描いていはいるんだけれど、これはもう、ジェフ・ブリッジスという演技人そのものがメインとなっているように見えてしまうほど彼の“味”に追うところの多い映画となってる。なので、それを受け入れられなけらばつまらない映画となってしまうだろうとおもう。受け入れられれば良い映画です。