
監督:J・J・エイブラムス
出演:ジョエル・コートニー、エル・ファニング、ライリー・グリフィス、ライアン・リー、ガブリエル・バッソ、ザック・ミルズ、カイル・チャンドラー、ロン・エルダード、ノア・エメリッヒ、ブルース・グリーンウッド
原題:Super 8
制作:アメリカ/2011
URL:http://www.super8-movie.jp/
場所:新宿ミラノ1
やっぱり自分にとってスティーブン・スピルバーグの『未知との遭遇』は、映画を多く観るようになったきっかけを与えてくれた映画であることに間違いない。そしてそのスピルバーグへ、もし自分がオマージュを捧げる映画を作るとしたら、もっとあの、得体の知れない農民たちが星空に向かって口笛を吹くような雰囲気を出していたりするかもしれない。小さな子供に、アイスクリームだ! と叫ばさせたりするかもしれない。フランソワ・トリュフォーのような博士を登場させたかもしれない。でもJ・J・エイブラムスは、そこまで直球のオマージュをこの映画では捧げていなかった。いや、ところどころに、例えば住民がいなくなって行ったり、街全体が停電になって行ったり、鉄が吸い付いて行ったりするようなところに『未知との遭遇』を感じたりするんだけど、それ以前にしょっぱなの鉄道事故のシーンがあまりにも凄まじいので、重低音の響く音響効果があまりにも素晴らしいので、そんな小さなオマージュは吹っ飛んでしまった。『未知との遭遇』どころではなくて、一大アクション巨編になってしまっていた。
それに、そんな贅沢な鉄道事故のVFXに比べるとクリーチャーのデザインが酷い。リドリー・スコットの『エイリアン』以降、誰もその呪縛から抜け出せないんだろうか。リドリー・スコットがH.R.ギーガーに頼んだように、あっと驚くようなエイリアンのデザインをしてくれるアーティストはもういないんだろうか。『エイリアン』的な凶暴性が出ているのも『未知との遭遇』でもなければ『E.T.』でもないよなあ。
まあ、重低音が楽しめる分だけ、誰もがそれを楽しめるかどうかはわからないけど、それに劇場によっては音響設備が貧弱かも知れないけど、夏休みに親子で観る映画としてはいいのかなあ。細かいところをつっつく自分のような性格の人間でなければ。