
監督:スサンネ・ビア
出演:ミカエル・バーシュブラント、トリーネ・ディアホルム、ウルリク・トムセン、ヴィリアム・ユンク・ニールセン、マークス・リーゴード
原題:HÆVNEN
制作:デンマーク、スウェーデン/2010
URL:http://www.mirai-ikiru.jp/
場所:新宿武蔵野館
人からバカにされたとき、やり返さないで甘んじて受け入れたままにしておくと、その人はジェームズ・ディーンの『理由なき反抗』の云うところの“チキン”、つまり“弱虫”のレッテルが貼られてしまう。それはどうやら人間にとって最大級の屈辱のうちのひとつのようで、もともと攻撃的な性格の人間にとってはそのまま放置することなんてありえない状態らしい。これはネット上のコミュニケーションでも同じことで、さらに悪いことに多くの人が見ている公開の場でもあるので、自分が“チキン”でないことを証明するために見苦しいまでの罵詈雑言を相手に浴びせかけたりする。
そんなネットでのシーンを見ていると、あーあ、“バカ”でもいいじゃん、“チキン”でもいいじゃん、とおもうようになって来た。やり返さないで、そのまま甘んじて受け入れている人の方がよっぽどカッコよく見えたりする。そのほうがよっぽど勇気がいるし。
でも、相手を倒して自分の種こそが最強であることを証明するのが動物の使命でもあるし、いやいや人間は動物ではないだろう、なんて言い草もあるし。まあ、少なくともバカにされてやり返さないような人間は優れたスポーツ選手にはなれないだろうし、優れた経営者にもなれないだろうなあ。
なんてことをこの映画を観ておもう。相手から受ける恥辱に対してどう返して行けばいいのか人間の根源的な問題を語る映画。
で、邦題の『未来を生きる君たちへ』(原題の『HÆVNEN』はデンマーク語で「復讐」の意味)が酷い、ってTweetしたら、そうかしら? と云う意見と、同意、と云う意見と賛否両論になってしまった。とにかく「君たちへ」なんて言い方は大嫌い。押しつけがましいの大嫌い。