小さな出版社の日々
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 2007年11月29日
 踏み切り
Posted by ag at 14:26 / カテゴリー: 日々

紀南病院前バス停御浜町から帰ってきた翌日。着いたのが夜中の2時半だから正確にはその当日。仕事場に向かうために自転車を走らせると、まずは第一の踏み切り、東武線の東武練馬駅横の踏み切りを越えなければならないのです。この踏み切りが、開かずの踏み切りと言うほどではないんですが、3、4本の電車の通過を待つことはざらにある踏み切りで、さらに人と車がごったがえす狭い踏み切りで、ここを一発でスルーできたらその日は1日中ハッピーでいられるような踏み切りなんです。

あまり寝てもいないので、ぼ〜としながらその踏み切りにさしかかると、案の定、遮断機がおりている。まあ、ここまでは普段通りで、なんの疑問も持たずにゆっくりと待つんだけど、どうやら電車が徐行運転を行っている様子で、ちょうど踏み切りのところで停車したりしているんです。駅はすぐそこだから、せめてホームまで行けよ! なんてイライラしていると、すぐ対向の電車が来ることを示す赤い方向ランプが点灯。その電車もまたダラダラで、すぐさま対向の電車が来る、といった始末。これを繰り返すこと30分。一度も踏み切りが開かず。

ところが最近、踏み切りという場所は、精神の鍛錬の修行にはもってこいの場所だと達観していて、いかにしてイライラせずに待つことができるかを自分自身に課しているのです。その修練も着実に実り、最近は若干のイラッ、だけで済むようになりました。

そんな精神修練時間にあわせて、おのずと気持ちは昨日までの御浜町のことに。御浜町の生活にはこんな待ち時間はないだろうなあ、ということをぼんやりと考えてしまう。地方の生活は自家用車主体だから、電車に振り回される生活というのは考えられないだろうなあ。。

そう考えると電車って、人間を縛るもっともたるものかもしれないなあ。御浜町の人たちはどことなく縛られていないからなあ。人の名前を間違えてプリントアウトしても、冷房と暖房を間違えても、そんなことで目くじらをたてること自体がまずあり得ない。すべてが七里御浜の海岸のように開けていて、おだやかで、明るくて。それに比べて東武練馬の踏み切りで待つ人たちはセコセコしていてとてもせわしない。

と、自転車を駆っている空間は物思いに最適の空間なわけで、さらに自転車を走らせながら物思いにふけって、西武池袋線の踏み切り、西武新宿線の踏み切りを越えなければならないのでした。