監督:ゲイリー・ロス
出演:マシュー・マコノヒー、ググ・バサ=ロー、マハーシャラ・アリ、ケリー・ラッセル、クリストファー・ベリー、ショーン・ブリジャース、ジョー・クレスト、ジェイコブ・ロフランド
原題:Free State of Jones
制作:アメリカ/2016
URL:http://newtonknight.jp
場所:新宿武蔵野館

アメリカの歴史の中でも南北戦争についてはハリウッド映画に題材としてよく使われてきた。だから、カスター将軍とかリー将軍とか、そこらへんの人物についてはそれなりの知識がある。でも、じゃあ南北戦争がどのように起こり、どのように終結したかを時系列に説明しろと云われてもまったくぼやっとしている。リー将軍がゲティスバーグで敗けて、次第に南軍が劣勢となって行って、リンカーンが奴隷解放宣言をして終結した、みたいな、ざっくりとしているうえに時系列がズレていたりする。

ゲイリー・ロスの『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』は、南北戦争についてそんな曖昧な知識しか持たない者にさらに細かい歴史を教えてくれる。

南北戦争の時代、ミシシッピ州ジョーンズ郡の沼地は南軍脱走兵の隠れ家となり、自称「大尉」のニュートン・ナイトが彼らを統率して、脱走容疑の逮捕のために派遣された州や南軍の部隊と戦闘を行った。彼は北軍と連携を取ろうとするが断られ、結局、南軍からも北軍からも独立した「ジョーンズ自由州」を宣言することになる。この自由州は、出自や肌の色で差別することのない、当時としてはとても先進的な考えの元に統治されていた州だった。

と云うような南北戦争の一つの細かい逸話を教えてくれる映画だった。歴史と云うものはどんなものでもロマンチックなので、映画としてはとても面白く観てしまったけど、それ以上でも、それ以下でもなかった。

→ゲイリー・ロス→マシュー・マコノヒー→アメリカ/2016→新宿武蔵野館→★★★