監督:ショーン・エリス
出演:キリアン・マーフィ、ジェイミー・ドーナン、アンナ・ガイスレロヴァー、シャルロット・ルボン、トビー・ジョーンズ、ハリー・ロイド、アレナ・ミフロヴァー、ビル・ミルナー、マルチン・ドロチンスキー
原題:Anthropoid
制作:チェコ、イギリス、フランス/2016
URL:http://shoot-heydrich.com
場所:新宿武蔵野館

1975年に作られたルイス・ギルバート監督の『暁の七人』は、第二次世界大戦中にナチスの高官であるラインハルト・ハイドリヒがチェコスロバキアのプラハで暗殺された事件(エンスラポイド作戦)を忠実に再現した映画だった。無謀ともおもえる作戦を決死の覚悟で遂行するチェコ人たちの姿が、実際にロケ撮影したプラハの歴史的な街並みと共に哀感豊かに描かれていたアクション映画だった。

その『暁の七人』のリメイクくらいの感覚でショーン・エリス監督の『ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦』を観に行った。確かに、実話を元にしているわけだから、細かなディティールに差異はあるものの基本的なストーリーは『暁の七人』と同じだった。ただ、この40年くらいの歳月のうちに映画におけるリアリズムへの追求が著しく、暗殺犯たちとの連絡係となる音楽大学の学生であるアタへの拷問シーンが『暁の七人』と比べるとあまりにも凄まじかった。まだ幼い風貌の残るアタに向けた、バイオリン弾きの命でもある手が破壊される拷問は、むごたらしいビジュアルに加えて精神的なダメージをも受けてスクリーンから目をそらしそうになった。ここ数日の天候不順から来る自律神経の乱れも相まって、いやあ、このシーンを観るのがとても辛かった。

でも映画って、リアリティが豊かになればなるほど見たくもないものを見せられる可能性が出てくるんだけど、不快=つまらない、ではないんだよなあ。何度も云うけど。

エンスラポイド作戦が正確にどんなものだったのかをもっと知りたくなった。ちょうど昨年の11月に白水社から「ヒトラーの絞首人ハイドリヒ」と云う本が出てたので、これはいいタイミングだ! とおもったら税込5,184円だった。うーむ。

→ショーン・エリス→キリアン・マーフィ→チェコ、イギリス、フランス/2016→新宿武蔵野館→★★★☆