今年も2年に1回の山形国際ドキュメンタリー映画祭に来た。1日目はどちらも3時間半の映画なので2本で打ち止め。

●原一男『ニッポン国VS泉南石綿村』(日本/2017)
映画が終わった後の原一男監督のトークで「今まではとんがった人をフレームに収めるだけで映画になったけど、今回は泉南アスベスト訴訟の原告団の、気持ちの優しい人ばかりをフレームに収めなければならなかったので面白い映画になったのかが心配で」って云っていたけど、原告団の中の「柚岡一禎」と云うキャラクターを得て面白い映画になっていた。でも、柚岡一禎さんがいなかったら果たして面白い映画になっていたかどうか。

●フレデリック・ワイズマン『エクス・リブリス ― ニューヨーク公共図書館』(アメリカ/2016)
いつものフレデリック・ワイズマン節。図書館が図書の貸し出しだけではなくて、就職相談を受ける場だったり、子供の教育の場としたり、ネット環境のない人へのWifiルーターの貸し出しをしたりと、市民を繋ぐハブになろうとしている姿が羨ましかった。今の自分の仕事とリンクするところもあってとても刺激的だった。