監督:大九明子
出演:松岡茉優、北村匠海、渡辺大知、石橋杏奈、趣里、前野朋哉、古舘寛治、片桐はいり
制作:映画「勝手にふるえてろ」製作委員会/2017
URL:http://furuetero-movie.com
場所:109シネマズ菖蒲

綿矢りさの小説が原作の大九明子監督による『勝手にふるえてろ』がTwitter上でなんとなく評判が良いので、まずは新宿のシネマカリテへ観に行ったら意外にも、満席です! と云われてしまって、おもわず、ひゃー! と声が出てしまったのが先々週の土曜日。その次の週もネットで席をウォッチしていたらみるみるうちに席が埋まってしまってSOLD OUT。(800円で観られる優待券を持っているのでネット購入ができない!)そうこうするうちに109シネマズ菖蒲でも公開がはじまって、こっちではタダで観られる株主カードを持ってるうえに、菖蒲なんて田舎では満席になるはずもなく、やっと念願の『勝手にふるえてろ』を観ることができた。

綿矢りさの小説に登場する(と云っても綿矢りさを読んだことがない)めんどくさい女が主人公の映画なんだけど、高校生の時から一途におもい続けている男にするのか、それとも今勤めている会社の同僚で妥協するのか、二者択一(「イチ」にするのか「ニ」にするのか)の内面の葛藤をとても多彩に映像化していて、まったくもって他人へのおもいやりにかける自己中心的な世界を傍若無人に展開しているのにすこぶる面白かった。ただ、それを誰が演じるかによって観る人にとっては不快な映画にも写ってしまうのだろうけれど、『桐島、部活やめるってよ』や「あまちゃん」の頃から気に入っている松岡茉優が主人公で良かった。ちょっとハードルを上げて観に行ったのに、それを楽々と越えた素晴らしい出来栄えの映画だった。大九明子と云う名前は覚えておこう。

→大九明子→松岡茉優→映画「勝手にふるえてろ」製作委員会/2017→109シネマズ菖蒲→★★★★