華麗なるギャツビー

監督:バズ・ラーマン
出演:レオナルド・ディカプリオ、トビー・マグワイア、キャリー・マリガン、ジョエル・エドガートン、アイラ・フィッシャー、ジェイソン・クラーク、アデレイド・クレメンス、エリザベス・デビッキ、アミターブ・バッチャン
原題:The Great Gatsby
制作:アメリカ/2013
URL:http://www.gatsbymovie.jp
場所:109シネマズ木場

バズ・ラーマンの『ロミオ+ジュリエット』や『ムーラン・ルージュ』は、映画としてまるごとすべてが好きなわけではないのだけれど、そのギラギラとした派手な演出や音楽の使い方にどこか魅力を感じてしまって、なんとなくまた見たくなってしまうような映画だった。まあ、見たら見たで、食傷気味になったりもするのだけれど。ところが、その次の映画の『オーストラリア』では、そんなバズ・ラーマンの映画としての魅力を感じさせる部分がすっかり抜け落ちていて、そこが抜け落ちたら箸にも棒にも引っかからなくなるわけで、まったくつまらない映画になっていた。まあ、1回ぐらいは外れもあるのだろうと今回の『華麗なるギャツビー』に望んだわけだけれども、これがまた面白くなかった。レオナルド・ディカプリオのギャツビーが主催するパーティの描写は、もっと『ムーラン・ルージュ』ばりに絢爛豪華にガンガン行っても良かったのに、これはもしかするとバズ・ラーマン的演出仕様が3D撮影とかちあってしまったんだろうか。でもこれだったら『ムーラン・ルージュ』のほうが3D的だった。

ただ、この映画を面白くないと感じるのは、F・スコット・フィッツジェラルドの「華麗なるギャツビー」と云う小説自体をつまらないと感じるからかもしれない。フィッツジェラルドの妻ゼルダ・セイヤーをモデルとしていると云われるデイジーに何の魅力も感じることができないからだ。だから、1973年のジャック・クレイトン版の時のミア・ファローにも今回のキャリー・マリガンにも何か特別な感情を向けることがまったく出来ない。どちらかと云うと、ジョーダン・ベイカー役のエリザベス・デビッキのほうが、セリフは多くなかったのだけれどビジュアルとしてとても魅力的だった。今後の注目の女優にしようとおもう。

エリザベス・デビッキ

→バズ・ラーマン→レオナルド・ディカプリオ→アメリカ/2013→109シネマズ木場→★★