ムード・インディゴ うたかたの日々

監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:ロマン・デュリス、オドレイ・トトゥ、ガド・エルマレ、オマール・シー、アイッサ・メガ、シャルロット・ルボン、サッシャ・ブルド、フィリップ・トレトン
原題:L’ecume des jours
制作:フランス/2013
URL:http://moodindigo-movie.com
場所:シネマライズ

ミシェル・ゴンドリーが次に何を仕掛けて来るのか楽しみになって来ているのだけれど、今回の『ムード・インディゴ うたかたの日々』は、テリー・ギリアムの『未来世紀ブラジル』やジャン=ピエール・ジュネの『デリカテッセン』のような、一見すると私たちの地球と同じ時間が流れていて、同じ物理法則が働いている世界に見えながら、ところどころに不可思議な自然の法則が働いていて、それがとてもおかしくて、奇妙で、アンバランスで、シュールな世界を形作っている映画だった。中でも、映画の題名を「ムード・インディゴ」としていることからわかるようにデューク・エリントンの曲が全編に流れていて、それに合わせて“ビグルモア”と云う足がビヨ〜ンと伸びるダンスが特にシュールだった。

ムード・インディゴ うたかたの日々

このような種類の映画を面白く観るには、この不思議な世界観をすんなりと受け入れられて、いかにしてストーリーに同化できるかにかかっていている。でも、『未来世紀ブラジル』や『デリカテッセン』ではそれをすんなりと受け入れられたのに、残念ながらこの映画ではそうはいかなかった。“ビグルモア”のダンスシーンやスケルトンのリムジンとか哲学者“ジョン=ソル・バルトル”の眼鏡とか、ところどころに面白い仕掛けはいっぱいあったのに。もう一回見れば、また印象は違うのかなあ。

ムード・インディゴ うたかたの日々

→ミシェル・ゴンドリー→ロマン・デュリス→フランス/2013→シネマライズ→★★★