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 2007年05月27日
 主人公は僕だった
Posted by ag at 23:52/ カテゴリー: MOVIE_Database

主人公は僕だった監督:マーク・フォースター
出演:ウィル・フェレル、エマ・トンプソン、ダスティン・ホフマン、クイーン・ラティファ、マギー・ギレンホール、リンダ・ハント
原題:STRANGER THAN FICTION
制作:アメリカ/2006
URL:http://www.sonypictures.jp/movies/strangerthanfiction/index.html
場所:ワーナー・マイカル・シネマズ板橋

映画のラスト、作家のエマ・トンプソンは小説のエンディングを書き換えてしまう。この行為はおのずと映画自体のエンディングを書き換えることになってしまう。書き換える前の小説を大絶賛していた大学教授のダスティン・ホフマンは、その書き換えられた小説を読んで、ごく普通の小説になったと評する。つまり、書き換えられたことによって凡作に成り下がったという評価。

とすると、エンディングが変わったこの映画自体はどうなったのか?

もしかするとダスティン・ホフマンの小説の評価は正統な評価だったのかもしれない。映画自体もエンディングが変わったことによって凡作に成り下がってしまった。この映画の最善のエンディングは、ファンタジーにあるまじき悲劇をもってして締めくくるべきだったのかもしれない。なぜなら、主人公であるウィル・フェレルのペーソスを極端に押さえ込んだ描写が生きるのは、どこかに意外性を持ち込むことによってのみしかあり得ないから。

と言いながら、そのままエンディングに悲劇を持って来てしまったのなら、ファンタジーにあるまじき行為! と怒り心頭だったかもしれないけど。

ということで、こんな二重構造の部分は面白かった。

 2007年05月22日
 スパイダーマン3
Posted by ag at 23:33/ カテゴリー: MOVIE_Database

スパイダーマン3監督:サム・ライミ
出演:トビー・マグワイア、キルステン・ダンスト、ジェームズ・フランコ、トーマス・ヘイデン・チャーチ、トファー・グレイス、ブライス・ダラス・ハワード
原題:SPIDER-MAN 3
制作:アメリカ/2007
URL:http://flash.sonypictures.com/intl/jp/movies/spider-man3/site/index_jpn.php
場所:新宿プラザ

やたらと、盛りだくさんな映画。

まず、ヒーローとなって有頂天になっているスパイダーマンの話しの糸があって、その裏返しとして舞台を降ろされたキルステン・ダンストの話しの糸があって、だから二人の間がぎくしゃくする糸があって、それから、ブラックスパイダーマンの糸があって、親友ハリー・オズボーンとの確執の糸があって、さらに叔父を殺したフリント・マルコの糸、ライバルのカメラマンの糸があったりする。これらがまるで蜘蛛の巣のようにはりめぐらされる。

ところが、この複雑な蜘蛛の巣の状態を、一本の線にまとめにかかるんだよねえ。そして無理矢理、「おまえを許す!」で決着させてしまう。結局は、すべてを許し合おう、という映画なんだけど、なかなか相手を許すことができないから、パレスチナだって、犯罪被害者遺族の会だって大変なのに。相手を許すには、複雑な蜘蛛の巣の状態のまま、どこかにわだかまりを持ちながら、何かを犠牲にしながら、許しを与えなければならないのになあ。

しかし、最近のVFXは、どんなイメージでも縦横無尽に描ける。この映画のサンドマンの描写だって、もう、凄い、凄い。予告編でやっていた「ダイハード4.0」のアクションシーンもメチャクチャだよね。こんなのばかりに晒されていると感覚が麻痺しておかしくなってくる。たまには小津安二郎の映画でも見ないと。

ところで、サム・ライミはスパイダーマン専門監督になってしまった。まあ、「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」なんてものを撮るよりはましかもしれないけど、もうそろそろいいんじゃないの?

 2007年05月20日
 オール・ザ・キングスメン
Posted by ag at 22:07/ カテゴリー: DVD_Database

オール・ザ・キングスメン監督:ロバートロッセン
出演:ブロデリック・クロフォード、ジョーン・ドルー、ジョン・アイアランド、ジョン・デレク、マーセデス・マッケンブリッジ、シェパード・ストラドウィック、ラルフ・ダンケ、アン・セイモア、キャサリン・ウォーレン、レイモンド・グリーンリーフ
原題:ALL THE KING'S MEN
制作:アメリカ/1949
販売元:KEEP
購入場所:ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba

500円のDVDをまた買ってしまう。古い映画なんで、まあ、画質はこんなもんなんでしょう。もうちょっとコントラストがはっきりしてると嬉しいんだけど、そんなことを500円に期待するのは無理。

スティーヴン・ゼイリアン版に比べて、純粋な田舎者が厚顔な権力者へと変貌していく過程が順序だって描き込まれている。それに比べて、新聞記者のジャック・バードン(ジョン・アイアランド)と判事(レイモンド・グリーンリーフ)、そしてジャック・バードンと判事の娘(だったか姪だったか?)との関係にあまり重きを置いていない。スティーヴン・ゼイリアン版ではジャック・バードン(ジュード・ロウ)と判事(アンソニー・ホプキンス)が親子であったことを匂わせて終わっていたんだけど、ロバート・ロッセン版ではそんなこと、微塵も出て来ない。

いまの時代、1949年の頃と比べると政治家の変貌を描くだけでは物足りない時代となってしまったので、メインとなるストーリーを補強する意味で判事関係の話しを膨らませたのかもしれない。でも、それがかえって映画全体をぼやけさせてしまったし、どちらかというとこのロバートロッセン版のほうがストレートで力強く、だからこそラストが生きてくる。

 2007年05月17日
 鉄コン筋クリート All in One
Posted by ag at 11:18/ カテゴリー: BOOK_Database

鉄コン筋クリート All in One著者:松本大洋
出版社:小学館
購入場所:amazon

思ったより、素晴らしいマンガだった。それに、このAll in oneは版がデカイから、絵もデカイ。それが内容にピッタリ。ダイナミックだし、繊細だし、訳わからない動物がいるし。そういう要素が一緒くたに描き込まれているから、絵がデカイほうがピッタリ。

原作を読んでからマイケル・アリアスの映画を見直せば、読まないで見る印象とはまた違う印象を持つかも。

 2007年05月13日
 バベル
Posted by ag at 23:59/ カテゴリー: MOVIE_Database

バベル監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、アドリアナ・バラッサ、ガエル・ガルシア・ベルナル、エル・ファニング、役所広司、菊地凛子、二階堂智
原題:BABEL
制作:アメリカ/2006
URL:http://babel.gyao.jp/
場所:ワーナー・マイカル・シネマズ板橋

この映画のような、いくつかのストーリーが錯綜しながら平行に進んでいく類の映画、例えば、ジョン・セイルズの『希望の街』とか、ロバート・アルトマンの『ザ・プレイヤー』とか、最近ならポール・ハギスの『クラッシュ』だとか、そういうの大好きなんだけど、う〜ん、今回の『バベル』の場合、その織りなす糸があまりにも直線のままだった。もうちょっと、複雑に絡み合って、意外性があったら良かったのに。

それで、日本人なんで、どうしても日本の場面が気になってしまう。
まず、若い刑事役の二階堂智は、どうしても渡部篤郎に見えてしまう。ネット上のブログでもそれが話題になている。イニャリトゥは、どこかで渡部篤郎の映画を見てるんじゃないのだろうか。渡部篤郎をキャスティングしたかったんじゃないのかなあ。違うのかなあ。
そして、役所広司と菊地凛子。ブラッド・ピットとケイト・ブランシェットや、アドリアナ・バラッサと子どもたち、それにモロッコの親子のシーンはわかりすぎるほど明確に描いているのに、この日本の部分は何がなんだかさっぱりわからない。
最後の、母親の自殺の方法のやりとりにも何の意味があるのかわからない。日本では簡単に銃が手に入らないし、日本人女性が銃で頭を打ち抜く自殺をする確率は極めて低いし。

そうそう、そんな映画の出来以前に、映画を見て気持ち悪くなったという報道を最初に聞いてしまったので、そのシーンがどこなのか気になって気になって。そんな報道、いらないよなあ。純粋に映画が楽しめず。

 2007年05月11日
 ハンニバル・ライジング
Posted by ag at 23:54/ カテゴリー: MOVIE_Database

ハンニバル・ライジング監督:ピーター・ウェーバー
出演:ギャスパー・ウリエル、コン・リー、リス・エヴァンス、ケヴィン・マクキッド、スティーヴン・ウォーターズ、リチャード・ブレイク
原題:HANNIBAL RISING
制作:アメリカ/2007
URL:http://www.hannibal-rising.jp/
場所:ワーナー・マイカル・シネマズ板橋

トマス・ハリスの原作は、「レッド・ドラゴン」が最高で、「羊たちの沈黙」はまあまあで、「ハンニバル」は全く面白くない。と、どんどん低調になって来ているんだけど、この「ハンニバル・ライジング」も、この映画の調子から行くとまったく期待できないなあ。

ハンニバル・レクターが形成される過程が描かれるわけだけど、なぜか単純な復讐劇。もっと、レクターがクラリスを分析したような、早朝の羊の啼く情景にその人物の心理的背景を覗き込むような、そんな繊細な、ピンと張り詰めた、ほそ〜い糸のような映画を期待したんだけど。ちょっと残念。

 2007年05月03日
 クィーン
Posted by ag at 23:16/ カテゴリー: MOVIE_Database

クィーン監督:スティーヴン・フリアーズ
出演:ヘレン・ミレン、マイケル・シーン、ジェームズ・クロムウェル、シルヴィア・シムズ、アレックス・ジェニングス、ヘレン・マックロリー
原題:THE QUEEN
制作:イギリス・フランス・イタリア/2006
URL:http://queen-movie.jp/
場所:シネ・リーブル池袋

ヘレン・ミレンのエリザベス女王って、確かに一生懸命に雰囲気を出してはいるけど、ただ単に体面を取り繕うだけの人物としてしか捉えられていなかった。ダイアナがニュース映像として登場するのと一緒で、それはあくまでも表の顔だけだった。たった一箇所だけ、立派な角を持つ牡鹿との対面場面にのみ、女王の内面を垣間見せる演技を見せる。なぜかそこにだけ“人間女王”を集約させている。それに引き換え、ジェイムズ・クロムウェルのプリンス・フィリップや、アレックス・ジェニングスのチャールズ皇太子はやたらと俗っぽい。

その雰囲気だけのエリザベス女王を雄弁に物語ってしまうのがブレア首相を演じるマイケル・シーン。何故だか解らないが、やたらとエリザベス女王の肩を持つ人物として描かれる。マスコミに叩かれた当時のエリザベス女王と、マスコミに叩かれている現在のブレア首相とをオバーラップさせているところがちょっとうまい。

この映画、スティーヴン・フリアーズなんだよなあ。もうちょっと軽快な部分があっても良かったのに。ニール・ジョーダンが『プルートで朝食を』で軽快なところを見せてビックリさせてくれたのとは反対に、あまりにも真面目なつくりなのにはちょっとビックリ。

ag-n
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