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 2009年11月25日
 インフォーマント!
Posted by ag at 23:59/ カテゴリー: MOVIE_Database

インフォーマント!監督:スティーブン・ソダーバーグ
出演:マット・デイモン、スコット・バクラ、ジョエル・マクヘイル、メラニー・リンスキー
原題:The Informant!
制作:アメリカ/2009
URL:http://wwws.warnerbros.co.jp/theinformant/
場所:スペースFS汐留(試写会)

前回の『チェ』2部作で限りなくドキュメンタリーに近い映画を撮ったスティーブン・ソダーバーグが、今回も実際にあった事件をもとにして映画を撮った。でも、雰囲気がまるで違う。厳しい革命の映画から一転、まったくの人を喰ったストーリー。

この映画の主人公は嘘つきだ。それも尋常な嘘つきじゃない。頭の回転が早い、弁が立つ、微妙に真実を盛り込む。それをベースに嘘を連発されたんじゃ、もう何がなんだか。映画を観ているこちらも、いま展開しているシーンはいったい真実なのか嘘なのか、頭がグルグル回転しっぱなし。もう退屈している暇がない。

ただ、ちょっと気を許している間に何がなんだか訳がわからなくなる恐れが大きい。嘘がばれて、それをまた違う嘘でカバーしているようなシーンになっていたりすると、最初の嘘のどこまでが嘘で、どこまでは真実なのかもうわからなくなってしまう。そこがこの映画の面白いところでもああるし、致命傷でもあるし。

好き嫌いはあるだろうけど、やっぱりスティーブン・ソダーバーグは巧い。特にマット・デイモンのモノローグが好い。映画の最初の頃は、まるっきり現実と乖離した空想のようなモノローグが挿入されていくんだけど、徐々に窮地に陥って行くと同時に実際の感情にモノローグが近づいて行く。最後は、そのものずばり、その時の感情が語られる。

観終わって、この映画の全貌を理解できる人は少ないかもしれないけど、そのモヤモヤした感覚が自分としては楽しかった。全員が全員、そういう感想を持つことはないだろうけど。

 2009年11月24日
 マイケル・ジャクソン THIS IS IT
Posted by ag at 23:12/ カテゴリー: MOVIE_Database

マイケル・ジャクソン THIS IS IT監督:ケニー・オルテガ
出演:マイケル・ジャクソン
原題:Michael Jackson's This Is It
制作:アメリカ/2009
URL:http://www.sonypictures.jp/movies/michaeljacksonthisisit/
場所:新宿ミラノ2

マイケル・ジャクソンが亡くなってすぐに、こんなに短い時間でコンサートのリハーサル風景をまとめて映画にして公開なんて、なんとかしてマイケルが死んでしまった損失を取り戻そうとしている人々の魂胆が丸見えで、そんなに大した映画ではないだろうと高を括っていたんだけど、実際に観てみるとおもったよりも面白いドキュメンタリーだった。

リハーサルなので、マイケルはフルボイスで歌ってないし、パフォーマンスも100%の力を出しているわけじゃない。だからこの映画は決してコンサート・フィルムじゃなくて、あくまでもコーサートが形作られて行く過程を追ったドキュメンタリー・フィルムだった。でも考えてみたら、フェリーニの『オーケストラ・リハーサル』のようなクラシックのリハーサルを追っかける映画は今まであったけど、ポップスやロックのコンサートのリハーサルを追っかける映画を今まで観たことがなかったので、その点でも新鮮で面白かったんだとおもう。

それからやっぱりマイケル・ジャクソンの楽曲が持つパワーと、それを色々な趣向で見せようとしているスタッフの風景が良かった。蜘蛛のロボットが出てきたり、3Dの「スリラー」を作ったり、花火が爆発したり、パワーショベルが出てきたり。特に古い映画好きとしては、リタ・ヘイワースやハンフリー・ボガートやエドワード・G・ロビンソンがスクリーン・プロセスでマイケルと共演する "Smooth Criminal"が鳥肌もの。本番ライブではいったいどんなものになっていたんだろう?

公開当初、2週間だけと言って煽っておきながら、すぐに延長してしまうあざとさはやっぱり鼻につくけど、まあ、観ておいて良かった。

 2009年11月23日
 人類が知っていることすべての短い歴史
Posted by ag at 00:33/ カテゴリー: BOOK_Database

人類が知っていることすべての短い歴史著者:ビル ブライソン
訳者:楡井浩一
出版社:日本放送出版協会
購入場所:BOOK OFF 飯田橋駅東口店

人類がこれまで、この世の中のことについて何を理解してきたかを600ページにわたって網羅した本。

何を理解して来たかというと、肝心なところは何一つ理解していないに等しい。宇宙のことはもちろん、地球の構造もはっきりわかっていないし、気象のことも、火山のことも、地震のことも。とにかく物理、化学、地学、分子生物学、古生物学とあらゆる分野に渡って、どちらかというとわかっていることのほうが少ないのではないかとおもえるくらいだ。

そんな我々がまだ理解できていないことで知的好奇心をくすぐられたベスト3。

1.消えては現れる奇妙な電子
ある意味で、デニス・オーヴァバイが述べたように、電子は確認できるまで存在しないと言ってもいい。あるいは少し見かたを変えて、電子は確認できるまで「どこにでも存在すると同時に、どこにも存在しない」と考えるべきかもしれない。(P209-210)

2.地球温暖化は氷期を止められるか
困ったことに、どちらの未来がわたしたちを待ち受けているかはわからない。きびしい寒さが延々と続く時代がやってくるかもしれないし、激しい暑さが果てしなく続く時代がやってくるかもしれない。ひとつだけはっきりしているのは、現在の気候がきわめて微妙な均衡の上に成り立っているということだ。(P576)

3.細菌の貢献
多くの生化学者は、それほど長い年月(2億5千万年)のあいだに、細菌が時折目を覚ますことをしなかったら、細菌の構成要素は分解して用をなさなくなるはずだと主張したのだった。しかし、細菌がときどき体を動かすのだとすると、そうやって何億年生き続けるためのエネルギーをどこから得るのか?(P411)

電子について言えば、もう、何をかいわんや、だ。「小さな世界の物質は、大きな物質とはまるで異なる動きをする」(P210)と言われるように、その動きはまるでゴーストだ。地球温暖化についても「現在も氷河期のまっただ中にある」(P568)と言われたりしたら、えっ? 今、氷河期なの? それじゃ地球温暖化でプラスマイナスゼロじゃん、とおもったりする。そして、この世の中は細菌で出来ているのだ。「わたしたちはといえば、彼らなしでは1日たりとも生きられない」(P407)のだ。つまり、除菌、除菌とみんな言ってるけど、それがいかに自分たちの首をしめてることか!

この他にも人類が理解していないことは山のように出て来るんだけど、理解していながら目や耳を背けたくなる事実も一緒に語られている。その中の最もたるものが「当然ながら、絶滅はどんなときも当事者からすればいやな出来事だが、それには地球の変化を促すという利点もあると考えられる。」(P468)だ。地球にとって人類の絶滅がどんなに望まれることか! “地球のために二酸化炭素を減らそう”なんて言ってるけど、どちらかというと“地球のために人類を減らそう”なのだ。

この本はとにかくわかりやすさに努めている。難しい理論を無駄に掘り下げる事もなく、見た目に不快な数式もまったく出てこない。認められてない学説については、その旨を述べた上で言及しているので偏ることもない。そして、これだけ多岐にわたった科学史を奇麗に分類して、見目麗しい章立てをしているのも素晴らしい。日進月歩、いろいろなものが解明されて行き、この本も月日が経てば内容に誤りが生じてしまうだろうけど、現時点での人類の解明してきた科学史を理解する上ではベストな書ではないかとおもう。

 2009年11月10日
 スペル
Posted by ag at 23:59/ カテゴリー: MOVIE_Database

drag-me-to-hell.jpg監督:サム・ライミ
出演:アリソン・ローマン、ジャスティン・ロング、ローナ・レイヴァー、ディリープ・ラオ、デヴィッド・ペイマー、アドリアナ・バラーザ、チェルシー・ロス、レジー・リー、モリー・チーク、ボヤナ・ノヴァコヴィッチ、ケヴィン・フォスター、アレクシス・クルス
原題:Drag Me To Hell
制作:アメリカ/2009
URL:http://spell.gaga.ne.jp/index.html
場所:TOHOシネマズ日劇

スパイダーマンばっかりだったサム・ライミがホラー映画の世界に戻ってきた。このまま延々とスパイダーマンを撮り続けるんじゃないかとおもえるほどに成功を収めてしまったので、まさかホラーの世界に戻ることは無いのではないかとおもっていたんだけど、でも何故か、初心忘るべからずなのか、サム・ライミは元のフィールドに戻ってきた。

で、その戻り方が凄い。どこをどうしたらスパイダーマンの後にこんなオーソドックスなホラー映画を作れるんだろう? 黒澤明が晩年、「この歳になってチャンバラ映画を撮ることはできない」と言ったように、培った経験をより高次の段階で役に立てようとするのが普通の映画監督なのに、サム・ライミはまったくそんな素振りを見せない。いやあ、ますますサム・ライミを好きになってしまった。

ただ、ここまでキッチリとホラー映画を撮ることもなかったとはおもうけど。もうちょっと『キャプテン・スーパーマーケット(死霊のはらわたIII)』とまではいかないまでも、笑えるところがあれば良かったのに。

それに『スペル』という邦題は拙かった。“Drag Me To Hell”で無ければ、ラストが生きないじゃん。なんで『スペル』なんて邦題にしたんだろう。『ドラグ・ミー・トゥ・ヘル』で良かったのに。

 2009年11月09日
 ひょうげん塾 製本ワークショップ
Posted by ag at 15:50/ カテゴリー: BOOK

昨日は、飯田橋のシアターイワトで行われている「ひょうげん塾 製本ワークショップ」へ。今までは四釜、八巻、両先生の助手として参加していたんだけど、今回はやりたい事があるので生徒として参加してきました。

それで完成したのが以下の本。

製本ワークショップ

うん、なかなか素晴らしい出来映えだ。
ただ、大きな欠点が一つある。
それは、本のタイトルを付ける場所の窪みを裏表紙に作ってしまったことだ!
きれいに凹んでいるのはいいんだけど、ここは裏表紙なのだ。

気づいた時にはちょっとショックだったけど、いいじゃん、裏表紙に凹んだタイトルがあっても。
表紙だけに凹みを付けなければならないと誰が決めたんだ! と、発想の転換。失敗は成功のもと。

まあ、大きなミスはそれだけだったんだけど、相変わらず細かなミスは多い。

製本ワークショップ

このように、見返しの紙が裏表紙の裏側、下辺ギリギリにまで来てしまった。表紙の裏側はそんなことはないのになぜだろうと花ぎれを見てみたら若干斜めになっていた。ああ、全体が少し斜めになってしまったのか。う〜ん、今度、気をつけよう。

製本ワークショップ

それで、中身はyomyom vol.6とvol.12からコピーを取った小野不由美の「丕緒の鳥」と「落照の獄」。はじめ、yomyomをバラそうとおもったけど、vol.6の古本がべらぼうに高い上に、vol.12をバラすのが惜しくなってコピーということで。

製本ワークショップ

というようにミスはいろいろあったけど、全体的に素晴らしい出来映えだとおもう。
あとは表紙、裏表紙、背表紙のタイトルのデザインを考えてみます。

 2009年11月05日
 パイレーツ・ロック
Posted by ag at 23:59/ カテゴリー: MOVIE_Database

パイレーツ・ロック監督:リチャード・カーティス
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン、トム・スターリッジ:、ビル・ナイ、リス・エヴァンス、ニック・フロスト、ウィル・アダムズデイル、トム・ブルック、リス・ダービー、キャサリン・パーキンソン、クリス・オダウド、アイク・ハミルトン、ケネス・ブラナー、シネイド・マシューズ、トム・ウィズダム、ジェマ・アータートン、ジャック・ダヴェンポート、ラルフ・ブラウン、タルラ・ライリー、ジャニュアリー・ジョーンズ、アマンダ・フェアバンク=ハインズ、フランチェスカ・ロングリッグ
オリヴィア・ルウェリン、エマ・トンプソン
原題:The Boat That Rocked
制作:イギリス・ドイツ/2009
URL:http://www.pirates-rock.jp/
場所:新宿武蔵野館

自分の原風景になぜかイングランドの景色があって、それは間違いなく中学生の頃に観た『小さな恋のメロディ』に影響している。当時、この1971年に制作されたイギリス映画は、公開からすでに時を経ているのにTV放映などを通して、中学生、高校生を中心に絶大的な人気を得ていて、映画雑誌「ロードショー」にはその記事で埋め尽くされていたをよく覚えている。だから、自分と同じ世代の人間にとって、ロンドンの風景に郷愁を覚える人は多いんじゃないかとおもう。

『小さな恋のメロディ』の何に熱中したかというと、もちろん主演のマーク・レスターとトレイシー・ハイドもそうなんだけど、子供の気持ちを無視した大人たちの傲慢な態度に対する反発をストレートに描いた(脚本はアラン・パーカー!)部分だった。おそらく当時のアメリカン・ニューシネマに影響されたストーリーだったとはおもうけど、まるで『卒業』を想像させるラストシーンは痛快、爽快だった。それとビージーズの音楽。ファーストシーン、トレイシー・ハイドがビニール袋に入れた金魚と一緒にロンドンの街並みを歩くシーンのバックに流れる“In The Morning”なんて、この曲が流れてくるだけで切ない気持ちになってヘナヘナになるくらいだ。

この『小さな恋のメロディ』の3つの要素。イングランドの風景、既成概念に対する反発、音楽。これがぴったりはまっていたのが、1960年代に存在していた24時間ポップスばかりを流す海賊局を描いた映画『パイレーツ・ロック』だった。だから、イングランドに住んだこともないのに、まるでこの映画が描いている時代のイングランドを知っているかのような郷愁に誘われて懐かしく観てしまった。

それに海上の海賊局というのが良い。子供の頃の秘密基地をそのまま、無垢な気持ちを持ち続けたまま発展させてしまって、その中で好き放題をやっている子供のようなバカな大人たちの騒乱ぶりが画面からあふれ出ていた。そんな騒動を憧れの目を持って観てしまって、まるで一緒に船に乗ってるかのようだった。

リチャード・カーティスという監督をあまり注目していなかったんだけど、驚くほどポップにエンターテインメントしてくれている。シーンと音楽をうまく同期させたり(タートルズの“エレノア”スキーター・デイヴィスの“この世の果てまで”とか)、60年代のリチャード・レスターの映画を真似したりして、普通ならそんな部分はストーリーから浮いてしまうはずなのに、これらをスムーズに映画の中に盛り込ませていた。

ただ、惜しむらくは、当時の音楽の知識がもうちょっとあれば、もっともっとこの映画を楽しめたのではないかということ。知っているのはザ・キンクスの“オール・オブ・ザ・ナイト”やマーサ&ザ・ヴァンデラスの“ダンシング・イン・ザ・ストリート”(いや、知ってるのはデヴィッド・ボウイとミック・ジャガーのだけど)やデヴィッド・ボウイの“レッツ・ダンス”あたりのほんの一部だけだったから。これはサントラを買おう。iTunes Music Storeにあるのかな。

 2009年11月02日
 アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち
Posted by ag at 23:59/ カテゴリー: MOVIE_Database

アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち監督:サーシャ・ガバシ
出演:スティーヴ・"リップス"・クドロー、ロブ・ライナー、G5、アイヴァン・ハード、クリス・タンガリーディズ、ティッチアナ・アリゴーニ、ラーズ・ウルリッヒ、スラッシュ
原題:Anvil! The Story of Anvil
制作:アメリカ/2009
URL:http://www.uplink.co.jp/anvil/
場所:TOHOシネマズ六本木ヒルズ

50歳になってもスーパースターになることを夢見るヘヴィメタル・バンド“アンヴィル”を描いたドキュメンタリー映画。

歳を取っても成功を掴もうともがいている人間にカメラを向ければ、それだけで感動的なドキュメンタリー映画になる。だからこの映画もそれなりに感動させてはくれる。ラスト、観客はいるんだろうか? と日本のステージに立つシーンは感動的だった。でも、それだけだった。監督のサーシャ・ガバシが“アンヴィル”のファンであることから、何でこんなに実力のある奴らが売れないんだ! の描写が強すぎた。売れないのは、売れないなりの理由があるはずで、そこをもっと掘り下げるべきだったとおもう。

ただ、掘り下げが足りないとはいえ、映画から彼らの売れない理由が少しだけ漂い出てきていた。彼らは“場”を読めなかった。“場”を読めないから、そこから“人”へと繋ぐことができなかった。そのあたりが日本を踏み台にして成功へと結びつけたボン・ジョヴィやMr.Bigらと違うところではないかと勝手に想像してしまう。このあたりをもっと濃く追いかけていたら、もっと素晴らしいドキュメンタリーになっていたのになあ。

 2009年11月01日
 Twitterに支配される
Posted by ag at 23:28/ カテゴリー: SOCIETY

Twitterもフォロー数が100を超えると、ちょっとのっぴきならない状況になってくる。すべてのtweetを読もうとすると、ひっきりなしにパソコンやiPhoneのTwitterクライアントを見ていなければならないからだ。こうなってくると、Twitterクライアントを開いた時点で読めなかったtweetには縁がなかったと諦めることが大切になってくる。でもそれでは、何だかフォローしている人に対して悪い気がしてしょうがない。それに、自分にとっての大切な情報を見逃しているのではないかと凄く気になってしまう。だから、なかなかtweetをスルーすることができない。

そんなんだから、逆に時間が空いた時にはとても役に立つ。自転車に乗っていてなかなか踏み切りが開かないときとか、歯医者で順番を待ってるときとか、ぽっかり時間が空いてしまったときなど、とても良い暇つぶし。

Twitterに支配されている生活。
これはもう間違いない。

いままで掲示板やblogやSNSなどいろいろなコミュニケーションツールが生まれてきたけど、Twitterにはベタベタしたところがなくてcoolなところが一番自分の性に合ってる。だからますます支配されそうな雰囲気。まあ、あんまり良い傾向だとはおもえないけどもう逃れられないなあ。人と話しているときにiPhoneを出してTwitterを眺めることだけはやめておこう。

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