監督:リドリー・スコット
出演:マイケル・ファスベンダー、キャサリン・ウォーターストン、ビリー・クラダップ、ダニー・マクブライド、デミアン・ビチル
原題:Alien: Covenant
制作:アメリカ/2017
URL:http://www.foxmovies-jp.com/alien/
場所:109シネマズ菖蒲

1979年にリドリー・スコットによって作られた『エイリアン』の前日譚として2012年に『プロメテウス』が作られ、その続編に当たるのが今回の『エイリアン: コヴェナント』だった。この3本を並べて見ると驚くほどにドラマの構成が一致している。

何かの信号(情報)をキャッチする→その惑星に向かう→感染する→感染者を宇宙船に入れてしまう→エイリアンは退治できたのか?

このパターンの繰り返しだ。でもこの繰り返しが、まるで山田洋次の『男はつらいよ』シリーズを見ているように心地よくなってきている。『プロメテウス』などは、あまりにも筋立てが荒くて強引なところもあるのだけれど、歳を取ってもガンガンと攻めてくるリドリー・スコットの押しの強さに呆れると同時に脱帽さえしている。今回の『エイリアン: コヴェナント』もそのクオリティを維持していて、79歳にもなってなんて野郎だ、になった。

で、『エイリアン: コヴェナント』を観て、あれ? エイリアンが進化してないか? になった。エイリアンが動物に寄生する場合にはフェイスハガーが必要だったはずなんだけど、今回はなんと空気感染していた! 考えて見れば『プロメテウス』でもアンドロイドのデヴィッドがLV-223(プロメテウス号が向かった惑星)から持ち帰った円筒の中にあった液体によってホロウェイ博士が感染していた。個体から液体へ、そして気体へと進化している。となると、『プロメテウス』が『エイリアン』の前日譚ではなくて後日譚のようにも見えるけど、まあ、広い気持ちで見れば、第1作目の『エイリアン』では、LV-426(ノストロモ号が向かった惑星)にはたまたまフェイスハガーの卵しか無かったんでしょう。

たぶん、また続編が作られることになるとおもう。次は、地球と環境の近いオリガエ6でのストーリーだ。今度こそは、人間はなんのために創造されたのかの答えが出るんだろうか?(なんとなくの答えがこの映画のラストシーンに含まれていたけど)

→リドリー・スコット→マイケル・ファスベンダー→アメリカ/2017→109シネマズ菖蒲→★★★☆