監督:ブライアン・シンガー
出演:ラミ・マレック、ルーシー・ボイントン、グウィリム・リー、ベン・ハーディ、ジョゼフ・マゼロ、エイダン・ギレン、トム・ホランダー、アレン・リーチ、マイク・マイヤーズ
原題:Bohemian Rhapsody
制作:イギリス、アメリカ/2018
URL:http://www.foxmovies-jp.com/bohemianrhapsody/
場所:109シネマズ木場

アメリカやUKのロックを聴くには聴くけど、曲名やバンドのメンバー名をしっかりと覚えていない自分にとっても、クィーンだけは「Killer Queen」や「We Are the Champions」や「Bicycle」などの曲名も覚えているし、フレディ・マーキュリーはもちろんのことブライアン・メイやロジャー・テイラーと(ジョン・ディーコンだけは覚えてなかった、ごめん)メンバーの名前も知っている稀有なバンドだった。でも、もちろんのこと、彼らの出自については何も知らなかった。だからイギリス人であるとおもっていたフレディ・マーキュリーがインド系であることにまずは驚いたし、あんなに出っ歯だったことにも衝撃を受けてしまった。クィーンのファンからはそんな初歩的なことも知らねえのかよ、と云われそうだけど、だからこそ、ブライアン・シンガーの撮った『ボヘミアン・ラプソディ』は最初から、ああそうだったのか、とか、そういう経緯だったのね、とか、無知だからこそやたらとグイグイと引き込まれる映画だった。

ヒット曲にめぐまれたバンドにとっての宿命でもある中心メンバーのソロ活動による内部亀裂などお決まりの展開がありながらも、それでもライブシーンのVFXを使ったカメラワークなどに斬新さがあって、そしてラミ・マレックが演じているフレディ・マーキュリーの歌声を担当したマーク・マーテルのそっくりさ!(正確にはフレディとマーク・マーテルとラミ・マレックが歌ったもののミックスらしい)もあって、クィーンのファンでなくても充分に楽しめる音楽映画になっていた。特にウェンブリー・スタジアムで行われたライヴエイドに出演したクィーンを俯瞰からなめるカメラワークがすごかった! VFXがある今の時代はイメージさえあれば何でも実現できる。

→ブライアン・シンガー→ラミ・マレック→イギリス、アメリカ/2018→109シネマズ木場→★★★★

監督:パノス・コスマトス
出演:ニコラス・ケイジ、アンドレア・ライズボロー、ライナス・ローチ、ネッド・デネヒー、オルウェン・フエレ、リチャード・ブレイク、ビル・デューク
原題:Mandy
制作:ベルギー/2017
URL:http://www.finefilms.co.jp/mandy/
場所:シネマカリテ

「映画秘宝」方面から『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』がスゴイ! との情報が流れてきて、「映画秘宝」方面の人たちが推す映画を全面的には好きにはなれないんだけど、なんとなくこの映画には食指が動いて、相変わらず何の情報も入れずに観に行ってしまった。

オープニングに流れるクレジットのフォントからして何やら80年代の匂いが漂ってきて、そこに流れる音楽(故ヨハン・ヨハンソン!)もプログレッシブ・ロックのようで、なにやらF・ポール・ウィルソンのホラー小説を原作としたマイケル・マン監督の1983年の映画『ザ・キープ』をおもい出さずにはいられなかった。カルト集団が善良な市民を襲う内容も70年代、80年代の映画のようで、さらに『悪魔のいけにえ』や『ヘル・レイザー』を彷彿とさせるキャラクターたちも、今の2018年の映画ではなくてひとむかし前の映画のようだった。

最近のゆる〜い映画からするとズシンと精神に直撃する映画なので、観ていて、ある意味、わくわくする映画なんだけれども、その情け容赦のない内容に気分は落ち込み、観終わってからはヘトヘトに疲れてしまった。このような映画の評価はむずかしくて、誰もが許容できる内容ではないので、簡単に人には勧めることはできない。まあ「映画秘宝」お墨付きの映画である時点でそれはわかることなんだけれども。

監督がパノス・コスマトスと聞いて、コスマトス? えっ、じゃあ、ジョルジュ・パン・コスマトスの息子? とおもったら、そうだった。

→パノス・コスマトス→ニコラス・ケイジ→ベルギー/2017→シネマカリテ→★★★☆

監督:フレデリック・ワイズマン
出演:ニューヨークのモデルエージェンシー「Zoli」に所属するモデルたち
原題:Model
制作:アメリカ/1980
URL:
場所:アテネ・フランセ文化センター

1980年ごろのニューヨークのモデル業界にカメラを向けたこの映画を観て、なにが一番おもしろかったのかと云えば、女性モデルのファッションや髪型や化粧がまるでそのまま80年代音楽のMTVに登場してくるようなイメージで、この映画の中でCM撮影を行っているモデルの人たちも、もしかしたらデュラン・デュランなどのミュージック・クリップに出ていたんじゃなかろうかと見えるところだった。それだけでも懐かしくて、そして今よりもどこか脳天気な時代をうらやましくも感じてしまった。ドキュメンタリーは、時代の断片を切り取って記録しているとろが素晴らしい。フレデリック・ワイズマンの映画がなければ、誰も80年代のモデル業界を振り返りもしないとおもう。

デジタル技術が進んで、なんでも修正ができる今現在のモデル業界って、80年代と比べて何が違うんだろう? フレデリック・ワイズマンの『モデル2』が観たいような気がする。

→フレデリック・ワイズマン→ニューヨークのモデルエージェンシー「Zoli」に所属するモデルたち→アメリカ/1980 →アテネ・フランセ文化センター→★★★☆