監督:デヴィッド・O・ラッセル
出演:クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デヴィッド・ワシントン、ラミ・マレック、アニャ・テイラー=ジョイ、ゾーイ・サルダナ、アンドレア・ライズボロー、クリス・ロック、マイケル・シャノン、マイク・マイヤーズ、テイラー・スウィフト、ロバート・デ・ニーロ
原題:Amsterdam
制作:アメリカ/2022
URL:https://www.20thcenturystudios.jp/movies/amsterdaml
場所:109シネマズ菖蒲

1933年のニューヨーク。第1次世界大戦の戦地で知り合って親友となった医師バート(クリスチャン・ベール)と弁護士ハロルド(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は殺人事件に巻き込まれて容疑者にされてしまう。二人はその疑いを晴らそうと奔走するうちに、戦後アムステルダムで一時を一緒に過ごしたヴァレリー(マーゴット・ロビー)と再会することをきっかけに、次第に自分たちがドイツで台頭するナチスの影響が波及しつつあるアメリカでの巨大な陰謀に巻き込まれてしまう。

この「巨大な陰謀」とは、おそらくアメリカ人にとってはとても有名な「ビジネス・プロット(Business Plot)」と呼ばれるものらしい。財界の指導者たちがナチスに傾倒し、大衆に人気があったスメドレー・バトラー少将を指導者に推したてクーデターを起こそうと目論んだ陰謀事件。日本人にはまったく馴染みのないアメリカの黒歴史だった。

だからアメリカ人にとっては、周知の事実としてストーリーに組み込まれてもプロットの理解度は早いのだろうけれど、日本人にとっては次から次へと知らない史実が提供されて、様々な人物も矢継ぎ早に登場するので、頭の中が目まぐるしく展開して観ていて疲れ果ててしまった。

まあ、でも、最後まで飽きることなく観ることができたのは、この手の陰謀論のような映画が好きだからなのかもしれない。昨今のSNS上での陰謀論も面白いからねえ。と云ったって陰謀論なんてものは、実際の「ビジネス・プロット」が後の歴史学者から疑問を呈されているように、そしてフィクションを織り交ぜたこの映画のように、「ほぼ実話」くらいの気持ちで付き合うのが一番だとおもう。陰謀なんて、あるし、無い。

→デヴィッド・O・ラッセル→クリスチャン・ベール→アメリカ/2022→109シネマズ菖蒲→★★★☆