シング・ストリート 未来へのうた

監督:ジョン・カーニー
出演:フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、ルーシー・ボーイントン、マリア・ドイル・ケネディ、エイダン・ギレン、ジャック・レイナー、ケリー・ソーントン
原題:Sing Street
制作:アイルランド、イギリス、アメリカ/2015
URL:http://gaga.ne.jp/singstreet/
場所:109シネマズ菖蒲

『はじまりのうた』が良かったジョン・カーニーの新作『シング・ストリート 未来へのうた』は、やはり前作と同じように「音楽」をモチーフとした映画で、1985年のアイルランドのダブリンでバンドを作ろうとする高校生のストーリーだった。

80年代の音楽はマイケル・ジャクソンの(ジョン・ランディスが撮った)「スリラー」をきっかけとしたミュージック・ビデオの時代で、あれはたしか小林克也の音楽番組「ベストヒットUSA」だったとおもうけど、「スリラー」のミュージック・ビデオがフルで放送されると云うのでビデオをセットして録画待機したものだった。その時から、A-haの「Take On Me」とか、ジョージ・マイケルの「Faith」とか、ダイアー・ストレイツの「Money for Nothing」とか、カーズの「You Might Think」とか、めくるめくミュージック・ビデオの洪水を浴びて、すっかり映像+音楽ありきの人間が形成されてしまいました。

『シング・ストリート 未来へのうた』は、そのミュージック・ビデオの時代のストーリーで、主人公の14歳の少年コナーが兄貴の影響からデュラン・デュランの「Rio」にインスパイアされてミュージック・ビデオを作るあたりからはまるで自分のことを見ているようだった。

この「Rio」にインスパイアされて14歳の少年コナーがバンド「シング・ストリート」を組んで作った曲&ビデオ「THE RIDDLE OF THE MODEL」がこれ。

さらにThe Cureの「In Between Days」。

これにインスパイアされて作った「A Beautiful Sea」がこれ。

手で拍子を取るのはやっぱりホール&オーツへのリスペクトだなあ。

そして、ホール&オーツがもろ影響した「Drive It Like You Stole It」。

ストーリーに何か目新しいところは何も無いけど、不良の描き方が中途半端で不満だけど、なんだろう、80年代の音楽の「ちから」と云うべきなのかもしれないけど、ダブリンの14歳の少年コナーたちに自分が同化してしまって、とても心が踊ってしまった。やっぱり自分は映像+音楽ありきの人間なんだなあ。

→ジョン・カーニー→フェルディア・ウォルシュ=ピーロ→アイルランド、イギリス、アメリカ/2015→109シネマズ菖蒲→★★★☆