監督:エリック・ロメール
出演:ベルナール・ヴェルレー、ズーズー、フランスワーズ・ヴェルレー、ダニエル・セカルディ、マルヴィーナ・ペーヌ
原題:L’Amour l’après-midi
制作:フランス/1972
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場所:ル・シネマ

東京都の非常事態宣言のなか、映画館の上映もやれるのか、やれないのか、どっちなのか迷走していて、今回のル・シネマでの「エリック・ロメール監督特集上映」も予定がめちゃくちゃになってしまった。どういうルールなんだかわからないのだけれど、非常事態宣言時のなかでも途中から映画館の上映がOKになって、やっとエリック・ロメールが観られることとなった。

エリック・ロメールの「六つの教訓話」シリーズの中でもまだ観たことのない『愛の昼下がり 』がちょうど土曜の夜の回に間に合ったので滑り込んで観ることができた。

エリック・ロメールの映画には、めんどくせえ女だなあ、って女性がよく出て来る。まあ、あくまでも自分の主観での印象なので、多くの人がこのことに共感してくれるのかと云えば、そうでもない。いや、でも、『緑の光線』のマリー・リヴィエールなんて相当なものだよなあ。今回の『愛の昼下がり』にも、そのマリー・リヴィエールにも勝るとも劣らない女性が出てきた。やたらと気まぐれで自由奔放な、それでいてこちらの気持ちにズカズカと土足で踏み込んでくるような、めんどくせえ、と云うよりは、それよりも上を行く危険な雰囲気を漂わせる女性だった。歌手やモデルとしても活躍したズーズーと云う女優が演じていた。

そのズーズーを観ていて、なぜか不思議な魅力を感じるところが『緑の光線』のマリー・リヴィエールとは違うところだった。この映画の主人公ベルナール・ヴェルレーと同様に、危ない女だ、とおもいながらも次第に惹きつけられて行ってしまうところが完全に自分とシンクロしていた。

ズーズーに興味を持ってネット検索すると日本語のページはあまりない。で、苦労して英語やフランス語のページを見ると、薬物依存で苦労した女性だったらしい。ただ、ジョージ・ハリスンやボブ・ディラン、ブライアン・ジョーンズなど、関わった男性たちの名前が豪華なところが目を引く。実生活でも魅力的な人物だったのかもしれない。と云うか、この映画のズーズーは地で演じていたのかもしれない。

※同時上映の短編映画『モンフォーコンの農婦』(1968年、13分)も観た。結婚を機に田舎で暮らす元教師の女性のドキュメンタリー。

→エリック・ロメール→ベルナール・ヴェルレー→フランス/1972→★★★☆