監督:ジェームズ・ガン
出演:デヴィッド・コレンスウェット、レイチェル・ブロズナハン、ニコラス・ホルト、エディ・ガテギ、アンソニー・キャリガン、ネイサン・フィリオン、イザベラ・メルセード、ウェンデル・ピアース、スカイラー・ギソンド、サラ・サンパイオ、ミリー・オールコック
原題:Superman
制作:アメリカ/2025
URL:https://wwws.warnerbros.co.jp/superman/
場所:ユナイテッド・シネマ浦和

ジェームズ・ガンが監督をしたマーベル・シネマティック・ユニバースの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』はとても楽しい映画だった。彼が作り出すリズム感のあるノリノリのアクションシーンは、そこで使われている楽曲とのコラボが抜群で、さらに彼による『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズの映画が観たくなった。

ところが、ジェームズ・ガンのTwitterの投稿に不適切な内容があったとして『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ3作目の監督から外されると云う騒動が起きた。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の出演俳優たちの反対表明によって監督復帰が決まったが、この騒動のスキを付いてワーナーがジェームズ・ガンにDCコミックスシリーズ映画『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』の監督、脚本を依頼してきた。結局彼は今後、マーベルとはライバル関係にあるにDCコミックスシリーズの映画の監督をして行くことになる。

そして今回ジェームズ・ガンは、DCコミックスシリーズの映画としては2作目の『スーパーマン』を撮った。なんとなくザック・スナイダーの『マン・オブ・スティール』の続編かとおもったのだけれど、『マン・オブ・スティール』(2013)は「DCエクステンデッド・ユニバース」で、それとは違うシリーズとしてワーナーはスーパーマンを主軸とするDCフランチャイズ「DCユニバース」を打ち出していた。ジェームズ・ガンの『スーパーマン』はそのシリーズの第1作となる。

ジェームズ・ガンの『スーパーマン』にも『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』にあったリズム感のあるノリノリのアクションシーンが健在していた! ジャスティス・ギャングの頭脳担当ミスター・テリフィックのアクションシーンがそれだった。使われている楽曲はノア・アンド・ザ・ウォール(Noah and the Whale)の“5 Years Time”。このようなアクションシーンや、予告編にも大きくフィーチャーされていたスーパーマンが爆風から小さな女の子を覆いかぶさるように守るシーンなど、ジェームズ・ガンが作り出すVFXのイメージ構築はびっくりするほどカッコよく、それでいてストーリーから浮き立つことなくしっかりと溶け込んでいるのがすごい。

グラント・モリソンとフランク・クワイトリーらによるコミック『オールスター:スーパーマン』(2005年 – 2008年)からインスピレーションを得たジェームズ・ガンによる脚本が、あまりにも現代社会とシンクロしているのに、まあ、ちょっと辟易したけれど、次回作も絶対に追いかけなければ。

→ジェームズ・ガン→デヴィッド・コレンスウェット→アメリカ/2025→ユナイテッド・シネマ浦和→★★★☆