監督:ウディ・アレン
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、クリステン・スチュワート、スティーヴ・カレル、ブレイク・ライヴリー、ジーニー・バーリン、パーカー・ポージー、コリー・ストール、ケン・ストット
原題:Café Society
制作:アメリカ/2016
URL:http://movie-cafesociety.com
場所:ユナイテッド・シネマ浦和

ウディ・アレンの映画と云えば、はじめのころは、自分の生まれ故郷であるニューヨークを舞台にすることがトレードマークで、アカデミー賞の授賞式でハリウッドからお呼びがかかってもニューヨークのカフェ「カーライル」でサックスを吹くことが優先になってしまうほどの西海岸嫌いが定着していたような気がする。でも、歳を重ねてからはそこまでの頑なな態度は取らなくなって行って、陽光きらめくロサンゼルスを舞台にした映画も数多く撮るようになったし、最近ではヨーロッパを舞台にした映画を立て続けに撮るようになった。

ウディ・アレンも81歳となって、人生の晩年に世界を見て歩く道楽も終わりを告げて、この『カフェ・ソサエティ』ではついにニューヨークに帰って来ることとなった。それも自分の生まれた1930年代を『ラジオ・デイズ』と同じようにノスタルジーたっぷりに描いているので、どうしても彼の初期の映画をおもい出さざるを得なくて、ラストでジェシー・アイゼンバーグがクリステン・スチュワートに対するおもいを断ち切れなくて遠い目になるシーンを見るに及んでは、『アニーホール』の中でウディ・アレンがダイアン・キートンに対して持ち続ける未練とすっかりとダブってしまった。ウディ・アレンはもう一度、ダイアン・キートンと映画を撮るべきだなあ。老いた二人の丁々発止のストーリーが見たい!

それにしてもこの映画のプロットは、同じようにジェシー・アイゼンバーグとクリステン・スチュワートが共演したグレッグ・モットーラ監督『アドベンチャーランドへようこそ』とそっくりだなあ。

→ウディ・アレン→ジェシー・アイゼンバーグ→アメリカ/2016→ユナイテッド・シネマ浦和→★★★☆