監督:エリック・ロメール
出演:シャルロット・ヴェリ、フレデリック・ヴァン・デン・ドリーシュ、ミシェル・ヴォレッティ、エルヴェ・フュリク、アヴァ・ロラスキ
原題:Conte D’Hiver
制作:フランス/1991
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場所:角川シネマ有楽町

今回のエリック・ロメール特集上映会の3本目。

この映画もまた勝手な自分の主張で男たちを翻弄してしまう女、フェリシー(シャルロット・ヴェリ)のストーリーだった。客観的に見れば、結婚相手として登場する3人の男たちの中では図書館に勤めているロイック(エルヴェ・フュリク)がとても理知的で、控えめで、フェリシーの母親や娘にも好かれていて、いちばん彼女にぴったりだとおもうのに、バカンスと云う浮かれ気分の中で知り合ったちょっと野性的なイケメンに固執して、それをまるで白馬の王子のように追い求めて、ラストはそのイケメンと再会してハッピーエンドな映画になっているところが、おいおい、それで良いのかよ。おまえみたいな考え方の女がそんなちゃらいイケメンと上手く行くわけねえだろう、って多くの男たちがツッコミを入れるだろう映画になっているところが、うわ、エリック・ロメールすごい、ってなった。

フェリシーを演じているシャルロット・ヴェリも、ぱっと見た目は美人ではあるけれども、そこまで男を自由に選べる美貌でもないだろう、って女優を使っているところが、エリック・ロメールの確信犯的皮肉が見て取れて、また、すげえなあ、となった。

→エリック・ロメール→シャルロット・ヴェリ→フランス/1991→角川シネマ有楽町→★★★☆