監督:ヨン・サンホ
出演:コン・ユ、キム・スアン、チョン・ユミ、マ・ドンソク、チェ・ウシク、アン・ソヒ、キム・ウィソン、パク・ミョンシン、イェ・スジョン
原題:부산행
制作:韓国/2016
URL:http://shin-kansen.com
場所:109シネマズ木場

最近、WOWOWで韓国映画を良く見ている。日本人の感覚からするとオーバーアクションな演技もあって、いつもと云って良いくらいに登場する間抜けな警察官のドタバタ演技には辟易する場合もあるけど、でも、あの手この手で楽しませようとするアグレッシブなサービス精神に日本映画では見られない温度の高さを感じて楽しんだりしている。

ヨン・サンホ監督のゾンビ映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』も、最近のゾンビが全力疾走する(いつからこうなった!)ほどの活動的なことを良いことに、これもまた題材が韓国映画にぴったりだった。それにゾンビ映画って、そこに社会的な問題を反映しやすいので、伝染病のパンデミックはもちろんのこと、昨今のSNSに見られる個人のエゴやレイシズム、はたまた韓国だから分断のことなどが盛り込まれていて、疾走する鉄道に一緒に乗っている感覚のまま一気にエンターテイメントを楽しんでしまった。これはまるで昔の佐藤純弥監督の『新幹線大爆破』をはじめて見た時の興奮に近かった。

日本映画も小さな制作会社の映画も含めればいろいろと頑張っているんだろうけれど、メジャー系の映画に、これは見たい! とおもわせるような映画ファンに対するサービス精神があればなあ。

→ヨン・サンホ→コン・ユ→韓国/2016→109シネマズ木場→★★★☆