監督:蔵原惟繕
出演:渡哲也、吉永小百合、中尾彬、浜川智子、佐野浅夫、滝沢修、芦川いづみ
制作:日活/1966
URL:http://www.nikkatsu.com/movie/20949.html
場所:武蔵学園大講堂

毎年開催されている「被爆者の声をうけつぐ映画祭」も12回目を数えて、明治大学から武蔵大学に場所を移してからも4回目になった。今回は14日土曜日の午後6時に吉永小百合のトークショーがあるとの告知もあって、午後3時からの整理券配布には昔からの吉永小百合ファン、サユリストも多数詰めかけて大変な騒ぎになったのは驚いた。でも、整理券を配らなくても武蔵大学の大講堂は充分に収容できるキャパシティーがあったので、酷暑の中、老人たちを並ばさせるのはちょっとかわいそうだった。

吉永小百合による『愛と死の記録』の撮影裏話などを聞いてからの映画鑑賞は、あまりにもはっきりとしたテーマ(被爆者への差別)をストレートで表現する映画を飽きずに観るにはベストな流れだった。途中、35mm映写機(!)のトラブルがあって2回も中断したけれど、デジタル上映が主流となった今、こんなことに遭遇する機会も無くなるんだなあとしみじみ。

『愛と死の記録』はもちろん広島が舞台で、渡哲也が吉永小百合をバイクの後ろに乗せて街の中を疾走するシーンが出てくる。その中に海岸沿いを走るシーンがあるんだけど、その景色にどうも見覚えがある。それはおそらく広島市から呉市に向かう国道31号線だ! 昨年、呉へ旅行した時にそこを自転車で走ったので間違えない。ちょうど先日の西日本豪雨で国道31号線が土砂崩れで通行止めになったニュースが流れて、あっ! あそこだ! になっていたので、またの不意打ちの再会にやたらと親近感が湧いてしまった。また国道31号線を走りたいなあ。

→蔵原惟繕→渡哲也→日活/1966→武蔵学園大講堂→★★★