監督:吉田大八
出演:錦戸亮、木村文乃、北村一輝、優香、市川実日子、水澤紳吾、田中泯、松田龍平、中村有志、安藤玉恵、細田善彦、北見敏之、松尾諭、山口美也子、鈴木晋介、深水三章
制作:映画『羊の木』製作委員会/2018
URL:http://hitsujinoki-movie.com
場所:109シネマズ菖蒲

クリント・イーストウッドの『15時17分、パリ行き』かギレルモ・デル・トロの『シェイプ・オブ・ウォーター』を観ようとしたら、どちらも公開が始まったばかりなので、まだ株主優待カードが使えなかった。なので、なんとなく観たかった吉田大八監督の『羊の木』を選択。

『羊の木』は、山上たつひこ原作、いがらしみきお作画の漫画の映画化だった。

元受刑者を地方都市に移住させる国の極秘更正プロジェクトのために、過去に殺人事件を犯した男女6人を受け入れることとなった富山県の魚深(うおぶか)市(架空の市)の市職員が巻き込まれる顛末。と云うストーリーをどのように受け入れたらいいのか、その大前提が難しかった。もし自分が元受刑者と職場環境などを共にすることになったのなら、その人の更生しようとする気持ちをむやみにふみにじってはならないと云う気持ちと、また犯罪を繰り返すのではないかと疑う気持ちがぶつかって、とてもデリケートな状態のまま苦しむことになるんじゃないかと想像してしまう。だから、そこの部分をサスペンス仕立てのドラマとして見せられても、どんな顔して映画を観ればいいのか最後までわからなかった。やるんだったら、もっとハチャメチャにしてくれていたら、かえって吹っ切れて楽しめたかもしれなかったのに。

でも松田龍平は、『ブラック・レイン』の松田優作を思い出させてくれて、とても良かった。

→吉田大八→錦戸亮→映画『羊の木』製作委員会/2018→109シネマズ菖蒲→★★★