監督:ライアン・クーグラー
出演:チャドウィック・ボーズマン、マイケル・B・ジョーダン、ルピタ・ニョンゴ、ダナイ・グリラ、マーティン・フリーマン、ダニエル・カルーヤ、レティーシャ・ライト、ウィンストン・デューク
原題:Black Panther
制作:アメリカ/2018
URL:http://marvel.disney.co.jp/movie/blackpanther.html/
場所:109シネマズ木場

マーティン・マクドナー監督の『ブラックパンサー』のことを、いままでの「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズの流れから想像して、まあ、似たような勧善懲悪のストーリーではないかと勝手に想像していた。ところが、今年のアカデミー賞授賞式でも司会のジミー・キンメルがさかんに『ブラックパンサー』をいじっていたことからも察することができたように、今まで差別されてきた黒人が誇りや尊厳を取り戻せることができるような意味合いをストーリーのベースに持ってきて、そのうえに完全な「悪」(白人になるのか?)との闘いではなくて、極端な「善」(同胞の黒人)の暴走との闘いを持ってきたところに時代の複雑さを象徴させていた。

「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズがマンネリ化してきて、毎回「シリーズ最強の敵」が現れるパターンにうんざりしていたところに、いまの弱者や少数者へのハラスメントを撲滅するかのようにブラック・スーパーヒーローが現れた。この『ブラックパンサー』をどのように「アベンジャーズ」に組み込むんだろう? ただ飲み込まれてしまうだけではつまらないなあ。

→ライアン・クーグラー→チャドウィック・ボーズマン→アメリカ/2018→109シネマズ木場→★★★☆