監督:ダン・スキャンロン
声:志尊淳、城田優、近藤春菜(ハリセンボン)、浦嶋りんこ、村治学、宗矢樹頼
原題:Onward
制作:アメリカ/2020
URL:https://www.disney.co.jp/movie/onehalf-magic.html
場所:109シネマズ木場

ピクサーのアニメーションには家族愛や友情、成長や変化をテーマにしたものが多いんだけれども、それがうまくエンターテインメントしていて、工夫のないストレートな表現はなるべく避けて、説教臭くなったりもせずに、期待と失望、愛情と憎しみが交錯しながら、スピード感あふれるアクションを盛り込んで、最後には、ああ成長したんだなあ、になるところがとても良い。

ダン・スキャンロン監督の『2分の1の魔法』は、幼い頃に亡くなった父親に会いたがために中途半端な魔法を使ってしまって、下半身だけ復活してしまった父親とともに、そして隣人には変人と見られている兄と一緒に、完全な魔法を探し求める冒険ストーリーだった。

嫌われ者の兄と引っ込み思案の弟が協力して、そして母親とライオンの体にコウモリの羽を持つマンティコアのサポートを得て、この4人のパーティが多くの謎を解きながら最終的には完全な魔法を復活させるための「不死鳥の石」を探し求める旅はロールプレイングゲームでもあって、ゲーム好きにとっても楽しい映画だった。

日本の劇場用アニメーションも、もっとゲームの要素をうまく盛り込んだこの『2分の1の魔法』のような映画を作れないものなのかなあ。あれだけコンシューマゲームで素晴らしいものが作られるのなら、ピクサーのアニメーションのようなものが作られても良いのに。ああ、これはいつも云ってることか。

→ダン・スキャンロン→(声)志尊淳→アメリカ/2020→109シネマズ木場→★★★☆