監督:庵野秀明
出演:池松壮亮、浜辺美波、柄本佑、塚本晋也、手塚とおる、長澤まさみ、西野七瀬、本郷奏多、市川実日子、松尾スズキ、森山未來
制作:「シン・仮面ライダー」製作委員会/2023
URL:https://www.shin-kamen-rider.jp
場所:109シネマズ木場

庵野秀明が選んだ次のテーマは「仮面ライダー」。自分にとっても「仮面ライダー」の1号、2号、V3まではリアルタイムで見ていたので、またまた庵野の手のひらの上で転がされてしまうのかな、まあそれもそれで楽しいな、とおもいながら観に行った。

そこで、ふと、子供のころ「仮面ライダー」のどこに魅力を感じたんだろうかと振り返ってみる。でも「ウルトラセブン」のようにすぐにはおもい当たらなかった。「仮面ライダースナック」の「ライダーカード」が欲しくて、カードだけを取ってスナックは捨ててしまうと云う、当時の社会問題にまで発展したようなこともご多分に漏れずやっていたのだけれど、それは「仮面ライダー」の魅力にはまっていたと云うよりも「ラッキーカード」と呼ばれるレアカード欲しさに買っていたような気もする。だからそんなに「仮面ライダー」への愛着は薄いのかもしれない。

そんな昔の「仮面ライダー」に対してあまり執着の無い人間が『シン・仮面ライダー』を観たら、とても貧弱で、せせこましいイメージを持ってしまった。狭い範囲でとてつもなく大きなことが成されているようで、そこに違和感を持ってしまった。いや、それは原作に忠実なんだよ、ファンに対して「仮面ライダー」のイメージを壊さないように作っているんだよ、って云われればそうなのかもしれない。でもそれを映画として一般に公開するのはどうなんだろう? っておもってしまった。もうちょっとファンでない人に対しても開かれなければならないんじゃないか、とはおもう。まあ、開いたら開いたで「仮面ライダー」ファンは怒るのだろうけれど。難しい題材だ。

→庵野秀明→池松壮亮→「シン・仮面ライダー」製作委員会/2023→109シネマズ木場→★★★