監督:三木孝浩
出演:山﨑賢人、清原果耶、夏菜、眞島秀和、浜野謙太、田口トモロヲ、高梨臨、原田泰造、藤木直人
制作:「夏への扉」製作委員会/2021
URL:https://natsu-eno-tobira.com
場所:109シネマズ木場

一時期、有名なSF小説を立て続けに読んでいたときがあった。そのときにはもちろん、ロバート・A・ハインラインの「夏への扉」も読んだ。でも、ちょうどアーサー・C・クラークの「幼年期の終り」に衝撃を受けた直後のことだったので、それに比べると内容があまりにも軽くて、センチメンタルすぎたので、どこか拍子抜けしてしまった記憶がある。いま改めて読み返せば、もっと面白く感じられるのかなあ。

と云う気持ちで、日本で映画化された『夏への扉 -キミのいる未来へ-』を観た。

考えてみれば、小説の細かい内容をすっかり忘れてしまっていたので、ああそうだ、そんなストーリーだったなあ、と次第におもい出しながら映画を観て行くことになった。で、その内容から受ける印象は、小説を読んだときとまったく変わらなかった。そういった意味では、それなりにうまく小説をコンパクトに映画化していたのかもしれない。ただ、それだったら、日本で映画化する意味をまったく見い出せないので、なにか、もうちょっとプラスアルファが必要だったような気もしてしまう。新海誠のような日本のアニメ映画レベルに、もっとセンチメンタル強めの映画に仕上げても良かったような気もしてしまう。まったくの平均点の映画で、あまりに印象に残らない映画となってしまった。

→三木孝浩→山﨑賢人→「夏への扉」製作委員会/2021→109シネマズ木場→★★★