監督:マシュー・ヴォーン
出演:レイフ・ファインズ、ジェマ・アータートン、リス・エヴァンス、マシュー・グッド、トム・ホランダー、ハリス・ディキンソン、アーロン・テイラー=ジョンソン、ダニエル・ブリュール、ジャイモン・フンスー、チャールズ・ダンス
原題:The King’s Man
制作:アメリカ、イギリス/2021
URL:https://www.20thcenturystudios.jp/movies/kingsman_fa
場所:Movixさいたま

ヒットしたシリーズものの常道として、前日譚を描くことが多い。マシュー・ヴォーン『キングスマン:ファースト・エージェント』もまさにそれだった。ただ、その前日譚の映画を面白いと感じることはなかなかマレで、パッとおもいつく限りではリチャード・レスターの『新・明日に向って撃て! 』(1979)が良かったくらいだった。

おそらく前日譚の映画を面白いと感じない理由は、主人公の出自やストーリーの発端などを前日譚に組み込むときに、ああ、その前日譚のエピソードが伏線となって1作目のストーリーにつながっているのね、の流れに納得感がなかなか得られないからだとおもう。どうしても、あとから取って付けたようなストーリーとおもえてしまう。

「キングスマン」シリーズの第1作『キングスマン』(原題は「Kingsman: The Secret Service」)を面白いとおもった理由は、まずはイギリス(と云うか、イングランドと云うか、UKと云うのか)の伝統とも云える「ジェントルマン」を基本としたMI6ばりの裏の秘密組織があると云うことと、「ジェントルマン」に求められる「ノブレス・オブリージュ(貴族の義務)」の考えのもとに、名も知られずに無私の行動で世界の平和を守り抜く007やサンダーバードの流れを汲んでいるところだった。

そうした観点から見れば今回の『キングスマン:ファースト・エージェント』も楽しい映画ではあった。が、まあ、なんとなく同じことの繰り返しにも見えなくはなかった。このストーリーがあったからこそ第1作が成り立っているのね、との感覚は乏しかった。ボーア戦争からはじまって、第一次世界大戦、ロシア革命、ヒットラーの台頭など、ヨーロッパ近代史の出来事を盛り込んでいるところは面白かったのだけれど。

→マシュー・ヴォーン→レイフ・ファインズ→アメリカ、イギリス/2021→★★★